3/29(土)スクリャービンと駐車場

2025年3月29日 Posted in 中野note
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↑立体駐車場です。現在、照明は緑色

今日は県民ホールでのオルガン演奏会について働きました。
2001年以降に行った新作委嘱作品6曲が一堂に会し、
6人の作曲家、6人の演奏家が集まるという豪華な会でした。
いずれも、県民ホールのオルガンと空間の可能性を追究した作品です。
それをずっと袖にいて働きながら聴くことができました。

その後、夜には都内に出て、それから横浜に戻る際、
閉店間際の渋谷タワーレコードに行き、大野和士さんの新譜を買いました。
世に出たばかりの、スクリャービン交響曲 第3番 神聖な詩 です。

スクリャービンという人は、自分を神だと思うようになった音楽家であり、
やがて来る終末を超えて世界が再生するために、ヒマラヤ山頂での
演奏会を目指してこの曲を作ったのだそうです。
成立は1904年。日露戦争の年です。
なかなか大胆なアイディアです。

という作曲の経緯を大野さん自身が解説した動画がありまして、
私は昔、よくこれを見ていました。
https://www.youtube.com/watch?v=g_4x_m8FJ2Y
https://www.youtube.com/watch?v=kRYqAfV7nDc

この曲といえば、唯一これをナマで聴いたのは、ロンドン滞在中です。
フィルハーモニア管弦楽団がペッカムというなかなか激しい治安の町に
やってきて行う、ユニークな演奏会でした。

会場が変わっていて、立体駐車場の最上階(屋上ではない)に
造られたライブハウスがその舞台でした。天井も低く、周囲のノイズが
入りまくる空間で、ジャンルとしてクラシックのコンサートが行われる
ことに驚いたものです。

が、ヒマラヤ山頂で演奏する用に生まれた曲を立体駐車場の
最上階で演奏することは、なるほど、理にかなっており、
しかも、ライブハウスの照明を生かして、音楽とともに空間全体の
LEDライトが赤・青・黄・緑と、原色から原色に変化していくのです。

これは、スクリャービン自身が自分を共感覚(彼の場合は視覚と聴覚が直結)
だと訴えていたからで、こういった会場設定、ライブハウスの活かし方に
なるほどと唸ったものです。

作品と空間について考える。テント芝居をやってきた私の興味あるところです。
来年の『ベンガルの虎』をどんな風に上演するか。同時に考えています。

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