3/9(火)横須賀の先のエメラルドボア

2021年3月 9日 Posted in 中野note
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今日は朝から横須賀に行って来ました。

写真は「汐入」という駅のホーム。

 

横須賀と唐作品といえば、

ちょっと前にワークショップを展開していた

『唐版 滝の白糸』が思い浮かびます。

 

謎めいたゴーストタウンを舞台に物語がスタートする10年前、

青年「アリダ」が誘拐犯「銀メガネ」にさらわれて

渡り歩いた場所こそ、この横須賀の港湾部でした。

 

銀メガネ  そうとも、俺だよ。

      一緒にエメラルド・ボアを見に行ったっけ、

      帰りに横須賀のドックもぶらついた。

 

 

という銀メガネのせりふの一節により、それは語られます。

 

下町(唐さんの場合は十中八九、台東区界隈)で誘拐され、

「エメラルド・ボア(南米に生息するヘビ)」を見に行き、

帰りに横須賀のドックに寄ったらしい。

 

この"帰り"という部分が私には難題でした。

 

唐さんにとって"動物園"といえば、

圧倒的に上野動物園でしょうが、台東区を出発点にした二人が

上野動物園に寄り、そこから横須賀を目指したとすれば、

それは"帰りに寄った"とは言い難い。

地理関係的に、東京から見て横須賀のさらに向こう側、

三浦半島の突端にエメラルド・ボアが見られる場所がなければ

ならないのですが、三浦市にそんな施設は見当たらない。

 

あるのは京急油壺マリンパーク。

ところがあれは、イルカショーなんかも観られる水族館なのです。

 

ちなみに「エメラルド・ボア」は、

いつかこのゼミログにも書いたように、

静岡県の日本平動物園と名古屋の東山動物園にいます。

 

横須賀市に来るたびに気になります。

果たして少年アリダと銀メガネはどこでエメラルドボアを見、

"帰りに"横須賀に寄ってスクリューを眺めることができたのか。

 

唐作品はもっと自由に読むものだ、という意見がある一方、

こんなことが気になり続けて、ここ10年を過ごしています。

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