4/10(木)『少女仮面』考〜この女性は誰なのか?

2025年4月10日 Posted in 中野note
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↑この3番目の女性は誰なのか?

夏の『少女仮面』公演に向けて、徐々にこの劇に集中し始めています。
根つめて考えることは難儀なのですが、やっぱり3場の中に、
前回にモヤモヤしたまま上演してしまった部分に徹底して
向き合うように自分を整えます。

余儀に資料を眺めていると、初演時の写真におもしろい女性を
発見しました。「春日野」を演じた白石加代子さん。「貝」を演じた
吉行和子さん。後世に燦然と輝くこの大女優二人に注目して
しまいがちですが、そのほかに、よく見ると可愛らしい若い女優の
存在があります。どういうことか?

「春日野」ファンの「少女たち」ならば仮面をかぶっているはずです。
鈴木忠志さんは彼女たちに仮面を被せなかったのか。
答えはおそらく、彼女こそ「老婆」だろうと思うのです。
意外ですが、そうとしか考えられない。

この若い女優を、老けメイクもさせず、ポンと放り込んで
「老婆」を演じさせる。これが鈴木演出なのです。
ちなみに、この女優は高橋美智子さんというお名前だそうです。

『少女仮面』には、私がスタンダードと思い、これしかないと
考えてきた上演方法のほかに、かなりユニークで、しかも一貫した
行き方があるのだということです。深淵です。

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