4/13(水)死から復活までのあいだ

2022年4月13日 Posted in 2022イギリス戦記 Posted in 中野note
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↑セントラル。車いすで横断歩道無視する人がいて痛快だった。

これに書き忘れていたが、先週の土曜日のこと。
ナショナルのビッグレースがあるとダイアンに馬券を買いに行かされた。
自分も付き合い、Each Way(おそらく三単連)で買い、楽しんだ。
店員に「日本の学生です。ホストマザーのお遣いで初めて来ました」
と伝えたら、大笑いしながら代わりに記入してくれた。

ただし、これには問題があり、
結果的にダイアンのオーダーとは別の馬に賭けていたのだ。
彼女の馬が勝たなかったから良かったものの、
これで一着だったら大問題になったところだ。ヒヤヒヤした。

ところで。
語学学校の同級生、ロシア人モデルのアナスタシアはニーチェを
読んでいるらしい。『ツァラストゥラ』だそうだ。
話してみたら、ブルガーコフやトルストイ、ドストエフスキーも
読んできたそうだ。今度『ローエングリン』を観に行くと伝えたら、
一緒に行きたいと希望された。

イースターが迫り、毎晩イエスが死んでいる。
『スターバト・マーテル』はヴィヴァルディ、ドメニコ・スカルラッティ、
ペルゴレージ×3で聴き 、『ヨハネ受難曲』と『マタイ受難曲』は
2種類ずつ、ヘンデルの『メサイア』は苦手なのでパスしても、
毎晩のようにキリストの死に触れている。

さらに、カトリック系の教会で、
キリスト像に布がかけられているのを見ながらセレモニーに参加し、
帰りには松で作られた十字架をもらった。
家では朝食にホット・クロス・ブレッドを食べたり。
スパイスとドライフルーツを入れて、表面に十字の模様をつけたパン。

このパンは本当にどこでも売っていて、
格安スーパーでも気軽に並んでおり、端午の節句が迫ると
コンビニのレジ近くで柏餅を売っているのと似ている。

プロテスタントのダイアンが「最近のコンサートはどうだ?」
と訊くので「毎晩、ジーザス・クラウストが私の前で処刑されます」、
そう答えたら、大笑いしながら「来週の月曜には復活するから大丈夫だ」
と言っていた。

これが「神は死んだ」ということなのだ。
それでも人間は、繰り返しの毎日を新鮮に生きることができる。

↓教会でもらった十字架をダイアンはたいそうよろこんだ。
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