4/14(火)初めての青テント公演で①
2020年4月14日 Posted in 中野note
↑インターコンチを睨みながら、初めて立てた青テント
もう一発、鷹さんとのやり取りを振り返ってみましょう。
初夏や秋に公演することの多い私たちは、
ただ一度だけ4月に公演したことがあって、それは2004年のことでした。
確か4/23(金)-25(日)の三日間だったと記憶していますが、
場所はみなとみらいにある臨港パークの「汐入の池」付近。
演目は『ジョン・シルバー』の再演。
海賊ものをやるというので海から10mの海岸に進出したわけですが、
青テントを新たに用意し、初めて大学の外に出てテント公演をしたのが
この時でした。
かなり意気込んできたわけですが、
当然ながら不慣れな資材運搬とテント設営には時間がかかる。
何より、強風にはかなり悩まされました。
どのくらい風に煽られたらテントが耐えられなくなるのか、
初めてのことに感覚の掴めない私たちは、
劇場ごと浮き上がって飛んでいってしまったらどうしようと恐れ、
全員がポケットにカッターナイフを忍ばせていました。
どうしようもなくなっても、
とりあえず壁面のテント幕に亀裂を入れれば、最悪の事態は避けられる。
初めての青テント興行にも関わらず、私たちは悲壮な決意をしていました。
真剣でした。
さらに、平日はなりを潜めていた観光用ヘリコプターが
目と鼻の先の発着場からナイト・クルージングし始め、
人口の強風と爆音が週末の公演日になって現れた時は唖然としました。
ヘリコプターの真下は、すぐそばにいる人の声でさえ
何を行っているのかわからなくなります。
それが定期的にやってくる。
それを見るなり一目散に走っていって、
私は発着を取り仕切っているスタッフの人に、
せめて飛び立つ方向、帰着する時のルートだけは、
テントと反対側の角度にしてもらうよう交渉し、
了解してもらいましたが、
多少緩和した程度の成果しか得られません。
まったく、せっかくの青テントデビューが、
芝居どころではない初日となってしまいました。
途方にくれるとはこのことです。
そして、そのような混迷のうちに、
どのような経緯だったかは忘れてしまいましたが、
たまたま初日を観に来て下さっていた大久保さんが、
二日目の公演に"乱入"することになったのです。
続きは、また明日。
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