4/16(火)『横浜ローザ』を観てきた!

2024年4月16日 Posted in 中野note
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↑終演直後の五大さんの隣にいるのは、中華街でよく行く「馬さんの店」
の馬さん。お二人とも、自分にとってヨコハマの顔です

今日は朝からKAATに集まり、4/17-21「ヨルノハテのショーケース」に
向けた大スタジオでの仕込みが始まりました。

劇場技術課の皆さんとの朝礼をして、テツヤさんが集めたスタッフさん
たちが動き始めます。テツヤさんは『鐵假面』公演を支えてくれたので、
劇団から齋藤と米澤が応援に駆けつけてくれました。

特に齋藤、2013年に『唐版 滝の白糸』を一緒にやって以来、
いまや多くの仕事を経てKAATの仕組みを知り尽くしており、
強い味方です。

自分は楽屋の制作まわりづくりをお手伝いして現場を抜けました。
それから県民ホールで打ち合わせです。

夕方には、津内口と協力して『少女仮面』の制作を進めました。
キャスティングや広報の準備。劇場入りした後のスケジュール想定、
各所への連絡などです。普段は、公私に渡るさまざま用事が押し寄せ
いつも劇団の進行が遅れがちなことが気がかりです。
津内口と頭を突き合わせて作業しているとそれらが次々にクリアされ、
不安が解消されて、7月のことを想像するのが愉しくなります。


そうそう。
午後には椎野も合流して、五大路子さんのライフワークである
『横浜ローザ』千秋楽を観に行きました。初めて観劇して以来、
これは年に一度観たい、立ち会うべきお芝居だと思ってきました。

五大さんの精力的なこと、劇とお客さんに対する突き抜けた誠実さ、
さすがの技術、いつも全力を尽くしきる姿を仰ぎ見ました。

近年は特にシンプルな演出になっていて、
それは究極的に、パイプ椅子2個に集約される世界です。
実際のメリーさんを写した写真のなかでも
特に印象深いものの中に、ビルの廊下にイス2台を並べて休む
メリーさんの姿があり、五大さんのお芝居もこれに始まり、
これに終わります。そのなかに、昭和21年から平成に至る
時代の変遷と横浜ローザの人生がめいっぱいに込められている。

ところどころ力の抜けた笑いもまじえながら、五大さんの
くっきりとしたせりふがこちらの胸に刺さってきます。
そして、最後に再び、ローザはパイプ椅子に還る。

あの、万感迫ってうつむいている姿に、ローザの上演75分と、
メリーさんの生きた何十年という時間が収斂されて、
物言わぬ姿、佇まいが、ことば以上の多くを語りかけてきます。
最後の瞬間、どうしてああいうことが達成できるのか、不思議です。
ライフワークだからこそ可能な、それこそ"境地"なのだと思います。

そして、お芝居の最後ではローザの姿に込み上げて仕方ないけれど、
アフタートークではいつも五大さん自身が元気な姿を見せて観客を
安心させてくれることも、このショーの素晴らしさです。
来年は30周年だそう。よし、来年も観よう!

自分も舞台やるぞ!と思いながら赤レンガ倉庫から強風のなかを
歩きました。明日から『オオカミだ!』を含む「ヨルノハテの
ショーケース」が始まり、その向こうに県民ホールの様々な企画が
あり、7月末に挑む『少女仮面』が見えてきます。

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