4/4(火)チェ・チェ・チェ・オケラとは・・・

2023年4月 4日 Posted in 中野note
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↑初演でチェ・チェ・チェ・オケラを演じたのは唐さん本人です

一昨日のワークショップで参加者の一人からとても良いアイディアを聞きました。

これまでに何度も『愛の乞食』を読んだり、一度は上演もしましたが、
「チェ・チェ・チェ・オケラ」というおもしろいキャラクターの由来が
なんなのか分からずにきました。

ところが、参加者のKさんが「チェ・ゲバラではないですか?」
とコメントをくれたのです。1970年初演という時代的にも、
これはかなり説得力があります。「チェ」といえば誰よりも「ゲバラ」。
「ゲバラ」と「オケラ」という語感も似ていますから、これはまず
間違い無いでしょう。

言われてみれば何で今まで気づかなかったんだろう?
とも思いますが、これがみんなで話し合いながら台本を読み進める
ワークショップの効能です。Kさん、ありがとうございます。

最近ではあまりそういう表現をしなくなっているように思いますが、
「オケラ」とは、財布の中が空っぽ、持っているお金が無いことです。

10代の頃にアニメで見たりマンガで読んでいた『美味しんぼ』
という漫画の主人公・山岡士郎は、いつも給料日前になると
「給料日前、オケラ・・・・」と言って同僚をはじめとした周囲に
おごってもらったりしていました。

バブル期の一部上場企業(新聞社)の社員にして見事なその日暮らし
だと今にして思いますが、それ以外に会話の中で「オケラ・・・」という
せりふを聞いたことはありません。自分も言ったことがない。
しかし、なかなか愉快な、味わい深い日本語です。

『愛の乞食』後半になると、チェ・チェ・チェ・オケラが狂言回しの役割を
コミカルに務めます。演者がおもしろく喋る、私の好きなシーンです。

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