4/5(火)友のラマダン

2022年4月 5日 Posted in 2022イギリス戦記 Posted in 中野note
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↑気の良い二人!初めてできたイスラム教徒の友人。モスクに行きたい!

昨日は学校に行くと、アラビア語圏の友だちがグッタリしていた。
聞けば、ラマダンに入ったからだという。
「朝ごはん食べられないから、チカラでないよ」
と英語で泣きごとを言っていた。

完全に断食ではなく、夜中のうちは飲み食いできるというシステムだ。
これがきっかけになり宗教について話し込んだ。

自分は物見遊山的な興味でもって、聖書やコーランを読んだことがある。
高校が曹洞宗系の学校だったので、仏教、禅宗の本も少々。
ゾロアスターとかグノーシスの本も暇だった学生時代にパラパラやった。

特にグノーシスの、ニセモノの神様が自分をホンモノと思い込んでいる、
というくだりは深い。世界の真実の一端がここにある。

話を戻すと、一神教の中で、イスラムは後発の宗教だ。
ユダヤ教があってキリスト教があってイスラム教がある。神様は皆同じ。
そのために、コーランには特に聖書の反省が生かされているように思う。

というのも、聖書(特に旧約!)は物語から教訓を読み取るために
異常に多くの解釈を生んでしまうのだ。それが面白いのだけれど、
同時に多くの論争を生んだ。そこへいくとコーランは実践的だ。

日に5回お祈りするべしとか、より貧しい人に財を分けなさいとか、
利子は悪しきもの、とか。具体的。目の前で友だちが苦しんでいる
ラマダンにしたって、これはみんなのために健康法なのだと思う。
年に一回デトックスしましょう。ということではないか。

僕は演劇をやっていて、高校時代からギリシャの古典劇が好きに
なったんだけど、現在にこれらが伝わったのはアラビアの人たちの
おかげなんだ、と、そんな話もする。

ローマ帝国でキリスト教が国教化されたときに、
ギリシャの神々は数も多いし怪しすぎて排除したらしいのよ。
それで、一端アラビアで保管されて、十字軍との聖戦の中で
西ヨーロッパに古代ギリシャ文化がカムバック。ルネッサンスに至る。
君たちの断食のおかげだ!とか言って。

「オレたちがブタを食べないのは、ブタは不衛生だから食べると
病気になると考えているだ」とも教わった。
「現代のブタは衛生面で大丈夫だと思うよ」とこちらは答える。
それくらいにフランクに話せるところに、この学校の良さがある。
せめて君らの前では食べないようにするよ、と約束した。

同じムスリムでもラマダンの捉え方は人さまざまで、
「オレは働いているので週末だけで良い」というナイスガイもいるし、
「ラマダンなので1ヶ月間学校を休みます」という女子もいる。
この大らかさがギリシャの文化を延命させたのではないかと思う。

唐さんとアラビアといえば、どんな関わりがあるだろう?

(1)アリババ・・・アラビアン・ナイトの外伝より
(2)盲導犬・・・・ファキイルという名前
(3)海の牙・・・・シェエラザード
※(3)はバングラディシュ公演の影響と思われる
(4)鉛の兵隊・・・小泉政権下のイラク派兵がモチーフ
「ラマダンの三日月が夜空をしゃくる!」という名ぜりふ!

と、すぐに思いつくだけでこれだけある。

4/1(金)
学校→久々のAlbany出勤→WIGMOREでヨハネ受難曲

4/2(土)
掃除・洗濯→『鐵仮面』本読み
→『WOLF!』@Canada Water Theatre→買い物@Canary Wharf

4/3(日)
『下谷万年町物語』WS※電波とぎれがちで迷惑をかけ、凹む
→『WOLF!』2回目@Albany→Roth +London Sym@Barbican

4/4(月)
学校→Albany→New Cross House Fireの調査@New Cross
→For Black Boys......@Royal Court ※渡英後50本達成!

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