4/5(土)『オオカミだ!』の台本を書いていた時

2024年4月 5日 Posted in 中野note
IMG_6687.jpg
↑10か月ちょっとお世話になったグリニッジの丘の家

『オオカミだ!』の台本を書いていた時、
当時暮らしていたグリニッジの丘の上にあるダイアンという女性の家、
そのセキュリティの強さがすごく参考になりました。

そもそも、ロンドンの治安が悪いので仕方のないことですが、
特にダイアンは警戒心が旺盛で、扉には四つの鍵が付いている。
さらに家中の窓にも二つずつ鍵が付き、常に外敵の襲来に備えている
といった趣きがありました。

実際に、比較的安全なグリニッジでさえ、
1年前に女性が襲われたとか、高級腕時計を身につけていた老紳士が
手首ごと切り落とされて時計を奪われたとか、
物騒な話を聞かされました。

それに、あの壁の厚さ。
ダイアンの住んでいる家のレンガ壁の厚みはゆうに30センチはあり、
夏は涼しく、冬に暖かく、何より堅牢でした。

自分は、この辺りのことを体験しながら、
イギリス民話である『3びきのこぶた』の世界に入っていったのです。
それにひょっとしたら、イングランドという島国に押し寄せる
大陸からの外敵にも、大きくは影響されたかもしれません。
そのあたり、元寇を神風によって退けた日本とは違うかも!
などと思いながら過ごし、台本を書きました。

とはいえ、これは作品にとってすごく中核的な、精神的なことなので
実際の技術的なこと、パントマイムとは何か、その特性を活かす方法に
ついては、テツヤさん&ケッチさんにずいぶん鍛えてもらいました。
夏の昼間にロンドンの公園のベンチに座って、夜の日本とzoom会議
したことを、よく覚えています。

トラックバックURL:

コメントする

(コメントを表示する際、コメントの承認が必要になることがあります。承認されるまではコメントは表示されません。その時はしばらくお待ちください。)