5/1(水)『少女仮面』の美術

2024年5月 1日 Posted in 中野note
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Joseph Mallord William Turner《Vesuvius in Eruption(1817)》

現在23:00過ぎ。
家の近くの駐車場に辿り着きましたが、
ボタボタ降る雨のために車から出る気になれません。
そこで、これを書き始めました。

今は『少女仮面』の舞台美術について考えています。
舞台となる喫茶店には、唐さんのト書きによればベスビアス火山の
絵画が飾ってある、と指定があります。
ベスビアスとは、あのポンペイを一夜にして廃墟にした火山で
ヴェスヴィオと言ったりもします。

このインスピレーションのもとになったのはおそらく、
英国の画家ターナーの『噴火のヴェスヴィオ(Vesuvius in Eruption)』
1817年の絵画です。

英国滞在中に、ターナーの絵をたくさん見ました。
テイト・ブリテンというイギリスの作家の作品ばかりを集めた
美術館があって、そこにはターナー・コレクションという一角が
設られ、まとめて見ることができたのです。

残念ながら『噴火のヴェスヴィオ』はありませんでしたが
ネットで見ると、唐さんが魅了されたのがよくわかります。

他方、ローレンス・オリヴィエが主演した映画版の『嵐が丘』を
見ると、冒頭はヨークシャの荒野が雪で覆われ、やがて、
主人公の二人が逢い引きをするペニストン岩が切り立った岩山で
あることが明らかになります。

ヴェスヴィオ→ヨークシャの岩山→冬の満州
と、唐さんのインスピレーションがつながっていったのではないかと、
20代後半の作者の頭のなかを想像します。

あ、雨が止んできました。家に帰ります。

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