5/12(水)大河ドラマ『太平記』に見る名和四郎の祖先

2021年5月12日 Posted in 中野note
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↑この方が名和四郎の先祖。名和長年さんです。


先日、睡眠の効能について語った際、『独眼竜政宗』について触れました。
歴代NHK大河ドラマの中でも最高の視聴率を誇った名作です。

ちなみに、主演の渡辺謙さんは演劇集団円にいた頃、
唐さんと蜷川さんが組んで上演したPARCO劇場のこけら落とし公演
『下谷万年町物語』の主役に抜擢され、数年後にはこのドラマの主役を
射止めました。

このドラマは、私が初めて観たと記憶に残る大河です。
それからは『武田信玄』『春日局』という順に、しばらく熱心に観ました。

大人になってから振り返ると、東北の藤原三代を描いた『炎立つ』や
『翔ぶが如く』など、現在に観たら相当に面白いと思うのですが、
まだ小学生の自分には歯が立たない内容のものもありました。

が、それらの中にあって、何故か圧倒的に自分の胸に迫ったのは
足利尊氏の生涯を描いた『太平記』でした。

第一話の充実は特に記憶に濃く、
フランキー堺さんと緒形拳さんの陰湿な舌戦、
北条高時が主催する闘犬の会の途中、万座の席で犬に引きずり回されて
恥辱を受け、ボロボロになって帰途につく尊氏(当時は高氏)の姿は、
まさに青春の挫折という感じがして、魅力的でした。

あのドラマでは、当時の片岡孝夫さん(現在の仁左衛門さん)演じる
後醍醐天皇が素晴らしいカリスマ性を放っていますが、
その後醍醐帝の隠岐配流時代、彼を支えた者の一人が、
他ならぬ名和長年でした。俳優として、小松方正さんが演じています。

どちらかというと、天皇への忠誠心というより、
海運の達人としての商才による損得勘定を押し出して帝を支えているような
雰囲気でしたが、彼がアジア各地と交易する一族の歴史の中で生まれたのが
『海の牙-黒髪海峡篇』に登場する名和四郎だと思うと、感慨深い。
1300年前という昔、東アジア界隈を得意の海運術によって
スイスイと行き来していた、驚くべき人物でもあります。


今日もこれから行う唐ゼミ☆ワークショップでは、
この後、チマチョゴリを着た女が、名和四郎について
語る場面がやってきます。それを聞きながら想像するのは、
いつも小松方正さん。
名和長年という存在が登場する映画やドラマは、
他にちょっと想像がつかないので、あの人の子孫か!
と想像しながら本読みをします。

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