5/6(金)死闘『腰巻おぼろ 妖鯨篇』
2022年5月 6日 Posted in 2022イギリス戦記 Posted in 中野note
↑Deptfordは造船業が盛んだったらしく、商店街の端に錨が飾られている。
イースター明けの4/18(月)以来取り組んできた『腰巻おぼろ 妖鯨篇』。
二日ほど前に峠を越えた感じがあったが、いよいよ踏破が見えてきた。130ページの台本に毎日6ページずつ向き合って、残りあと8ページ。
今回はさすがに堪えた。肩も背中も痛いし何より目が霞む。
イギリスの照明は暗く、室内灯を煌々とつけることは、
倹約家のダイアンの手前、憚られる。
だから早朝や昼間に時間を見つけて取り組んできたが、
用事たくさんで夜にもつれこむ日もある。そうなるともう泥試合。
暗い中とり組むことになるから、負荷が高い。
蛍雪時代という言葉を思い出した。
例えば、ドストエフスキーやトルストイを今の生活の中で読むことは
難しい。あれは20代の暇な時だったから何度も何度も読めたのだ。
ラブレーやセルバンテスは大学1年の時に読んでおいて良かった。
プルーストは来世に託すしかない。
『チボー家の人々』やムージルの『特性のない男』も同じ。
今年は降ってわいた学生時代なのだ。
とにかく、『腰巻おぼろ 妖鯨篇』と『下町ホフマン』を仕留めること。
そうすれば70年代まではほぼ頭に入る。
80年代唐作品にも『あるタップダンサーの物語』とか『住み込みの女』
『ねじの回転』などがあり、先は長いけれど、とにかくこの2作が
ずっと引っかかってきたのだ。
手もとの様式で現在290ページ。
渡英後初めて打ち込んだ『秘密の花園』のざっと倍だ。
その実、プロットが非常に単純なのだが、唐さんは赴くままに
せりふを書いてここまできてしまったのだ。
34〜35歳の唐さん。まず体力がすごい。
『白鯨』の主人公エイハブ船長の気迫を感じる。
巨大なクジラに銛を撃ち込まんという勢いだ。
あとはひと息に。今日と明日は1日6ページのルールを完全無視。
空いた時間の全てを唐さんに捧げて畳みかける!
こんな事をしながら気づいたが、今年は全体が合宿なのだ。
中年以降をよく働くための強化合宿。
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