6/16(水)ロンドンに行きます

2021年6月16日 Posted in 中野note
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先日、自分のFacebookに書いたのですが、
今度ロンドンに行くことになりました。
期間は約1年間。文化庁の海外研修制度に受かったためです。

3月に内定が出て、5月には決定通知をもらっていたのですが、
いつになったら人に言って良いのかずっと分からずに来ました。
ところが先日、文化庁のホームページに採択者の名簿が載っていたので、
あ、これで言って良いんだ!と思いました。

そのようなわけで、4月中旬から英語を勉強しています。
内容は中学英語。中学生から勉強しなおしていると、
かつての自分がどこで心折れたのかよく分かりました。

何しろ、2ヶ月前はthirstyという単語を知らなかったですからね。
よく大学に入れたものだと思います。
よほど唐さんに縁があったのだ!
そう思うことにしました。

向こうに行ったら、作品づくりも、プロデュースも、
それから劇場運営も、演劇や劇場に関わる全てを学びたいと
燃えています。

他にも、もちろんシェイクスピアとか、
彼と同時代のエリザベス朝の芝居書きたち。
シリル・ターナーとか、クリストファー・マーロウとか
大いに調べたい。さらに、自分はクラシックの古楽も好きなので、
ヘンリー・パーセルや、その師匠であるマシュー・ロックの
楽曲の生演奏が聴けるのではないかと期待しています。

唐さんとロンドンといえば、
ちょうど自分が大学に入ったばかりの頃、
『恋におちたシェイクスピア』という映画があって、
唐さんはあの内容に励まされたとおっしゃっていました。

映画の冒頭に、ロンドン市民が糞尿を窓から道に投げ捨てる場面があります。
当時の大都市でありながら、想像を絶する衛生環境。
当然ながら流行するペストは猛威をふるい、劇場は興業の停止を余儀なくされる。

すると、一座を率いるシェイクスピアは、旅公演をしたりして凌ぐわけです。
話題を呼ぶべく新作を書き、オーディションもする。
そういう芝居人としての生々しさが、唐さんを励ましたのだと思います。

翌2000年の秋に上演した『鯨リチャード』のトップシーンで、
唐さんは『恋のおちた〜』のサウンドトラックから一曲を使いました。
ロミオがジュリエットを忍んでやってくる場面でかかっていた曲を、
主人公・田口が鯨カツ屋の主人を訪ねる際にかけてみせた。

二つのシーンを比べてみると、実に唐さんらしいユーモアだと思います。

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