6/19(土)ついに「丘」に行く!
2021年6月19日 Posted in 中野note
先日、午前中に日本橋に行く用事がありました。
そして、11:30頃にひと段落ついた。
次の予定は横浜で15:00。さて、お昼をどこで食べよう。
馴染みのない日本橋ですが、せっかくだから、すし、そば、天ぷらなど、
江戸前のものが頭をよぎりました。が、自分にはこんな機会に
行かなければならない場所があったことを思い出したのです。
そう。「丘」です。
一年ほど前に御徒町を訪れた時、
私は喫茶店「丘」がいまだに健在であるのを発見しました。
↑桃の右に「丘」の文字あり。
初期状況劇場のポスターに広告を連ねる喫茶店こそ、まさに「丘」。
横尾忠則さんデザインの隅を飾りながら、縦に伸びたロゴタイプが印象的。
上野に実家がある唐さんは、きっとこの喫茶店の常連だったのでしょう。
そこで、芝居の構想を練り、将来を語り合ったに違いない。
それが半世紀以上の時間を経て、いまだに健在だなんて。
私は狂喜しました。そして、その時はすでに閉店後だったこの店に、
必ずや入ってみなければと思い続けてきました。
目標を達成するチャンスが、私に訪れたのです。
御徒町に急行して近くの路上パーキングに車を停め、店に向かいました。
「丘」とは、1階にある入り口を降り、地下2フロアに連なる店であることも
初めて知りました。
ひょっとして『少女仮面』の舞台「喫茶肉体」のモデルはここかもしれない。
「丘」→「恥丘」→「女性」→「少女」→『少女仮面』などと、
唐十郎門下であればごく自然に湧き上がる連想とともに、階段を降りました。
地下1階にゆくと想像よりもずっと店内は広く、ゆったり
これまで人気を保ち続けてきた理由が実感できました。
この雰囲気、この値段、喫煙が可能なことも、人気の原因に違いありません。
年輩のお客さんもいましたが、何人もの若者たちの姿も見えました。
「丘」は、まさに今を生きている喫茶店なのです。
自分は、大盛りのナポリタンとコーヒーを頂きました。
「明治大学時代は、よくキッチャ店でナポリタンとコーヒーのランチをした」
と唐さんに聞いたことがあるためです。
お客さんの少ないその時間は地下1階のみでの営業でしたが、
トイレが地下2階にあったので、立派なシャンデリアも覗き見ることができた。
トイレの洗面台には、他店からお祝いに贈られた鏡があり、
『蛇姫様 わが心の奈蛇』2幕で重要な役割を果たす小道具の鏡を思い出しました。
などなど。
・・・これでまた一つ、唐さんに迫ることができました。
2010年に上演された唐組『ふたりの女/姉とおとうと』二本立て公演チラシには、
若き日の唐さんの姿があります。確か、この写真は「丘」で撮影されたもの。
そんなわけで、自分もこんな感じです。
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