6/19(水)華麗なる罵倒語

2024年6月19日 Posted in 中野note
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↑豪華キャストによる完売公演ですから、パンフレットを買って帰り、
「こんな公演だったよ」と稽古場で話しました。演者の魅力も
素晴らしいですが、やはりテーマになっている森進一さんが半世紀を
超えてスターであり続けていることの凄みを感じます


何を隠そう、唐さんの書く悪口が好きです。
コンプライアンス全盛の世の中で、いよいよこういった言葉が
慎まれるべき時代ではありますが、罵り言葉にもやはりセンスがあり、
優劣があると自分は思います。

月曜日、新宿梁山泊による大人気公演
『おちょこの傘持つメリー・ポピンズ』を観劇して、
突き刺さる言葉がありました。

「下関の片田舎では、まだ土葬のところが残っています」

・・・実にさりげなくこの言葉が吐かれるのですが、
なんだかジワジワくるせりふで、思わず帰宅後に単行本を引っ張り
出して正確なことばを調べてしまいました。

もちろん、初演された1976年に日本国内はすべて火葬です。
山口県の人、下関の方には申し訳ないと思いつつ、
やっぱりいまだにクスリときて、思い出し笑いしてしまいます。

幼少期、唐さんは台東区民でした。
山の手の文京区民にはコンプレックスを感じ、
墨田区民には優越意識を持つ、その墨田区民は足立区民を、
足立区民は埼玉・千葉県人を・・・という具合に、
心情的な連鎖は続いていくわけです。

あんまり良いことではないですが、これも人間の業。
わかっちゃいるけどやめられない。
こういうものも土壌にして唐さんの世界は成り立っています。

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