6/6(金)名人 山城少掾 BOX

2025年6月 6日 Posted in 中野note
IMG_2478.jpg

豊竹 山城少掾のBOXを買って聴いています。
※「少掾」と書いて「しょうじょう」と読みます。
CDが9枚、DVDが1枚入っており、飽きることがありません。
きっかけは『ふしぎ駄菓子屋 銭天堂』でご一緒した
白石加代子さん。白石さんから、このような明治・大正・昭和
の名人がいたことを教わりました。

白石さんは若い頃に山城少掾の『合邦』を聴いて、
継母と継子による禁断の恋の物語に魅せられたそうです。
他に、唐さんも好きな映画『PHAEDRA(邦題:死んでもいい)』
にも影響を受けたと教わりました。
そうした蓄積が後年に代表作となった『身毒丸』に結実した
のだと想像します。

ともかくも、山城少掾の芸は味付けが濃く、
一語一語どころか、一音一音に人間がいっぱいに詰まっています。
一音一音なだけに、表情の移り変わりがすさまじく、
情報量が満載なのです。

目の前で『少女仮面』の稽古をしていて、せりふがどうにも
平板に感じ、よし、この域を目指そう!と思わずにはいられません。
たった数秒のなかにこれだけ表現のチャンスがあると知る、
それだけで変わっていくと思うのです。

奮発しましたが、それだけの価値が充分にあるお宝です。


トラックバックURL:

コメントする

(コメントを表示する際、コメントの承認が必要になることがあります。承認されるまではコメントは表示されません。その時はしばらくお待ちください。)