6/9(木)橋の上の天国と地獄

2022年6月 9日 Posted in 2022イギリス戦記 Posted in 中野note
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↑足元に転がるチープなカップにより、ポンドが動くのだ

昨日は会議が無くなったので、午後に時間ができた。
そこで、Albanyには行かずに美術館に行く。テート・ブリテン。
ダイアンが一番好きだというターナーを観に行った。

ロンドンの美術館は巨大で、しかもここは無料だから、
こうして何度でも来ることができる。自分はじっくりと
絵を観て回るのが苦手だから、散歩がてら来て、
興味が湧いたコーナーだけを観、また別に関心が湧けば、
何度も来たらいいと思っている。

先週末の連休で力尽きたとみえ、ロンドンの都心は静かだ。
実に歩きやすい。こういう時は逆にベタなルートで
歩いてみようと思い。ウェストミンスターからロンドン・アイという
巨大観覧車に向かう橋を渡ってみた。
そこに面白いものが。

橋の中腹で、数人を相手におじさんが張り切っていた。
三つのカップに球を入れ。カップの並び位置をサッサッと変える。
さて、球を入れたカップはどれでしょう?
というお馴染みのマジックをやっていた。

面白いのは、ここにお金がかけられることだ。
当たると賭け金が倍になって戻り、外れると賭け金を没収される。
恐ろしく分かりやすいシステムだ。

興味本位の人が参加して、おじさんはけっこう負けていた。
球のありかがさほど難しくなく分かるのだ。
しかし、少し離れた位置から眺めていると、
そのうち、勝っている何人かがおじさんの仲間だとわかる。
そして、通行人を誘って、その人が大きく賭けた時に初めて本気を出す。

この単純さに、ハマる人はハマってしまうだろうけれど、
なんだか、この分かりやすさといかがわしさ、簡単さとスピード感に
好感を持った。晴れ渡る青空のもと、観光地のど真ん中で
こんなことも行われている。きっと警察が来たら雲の子散らすのだろう。

ロンドンに溢れる人間味を、またひとつ発見できた。

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