7/13(土)グラン・ギニョールの2場
2024年7月13日 Posted in 中野note
↑Wikipediaより
喫茶店の柱や、床を構成するペンキ塗りをみんなで協力して行いました。
その間、稽古も行いました。
総計88ページの『少女仮面』において、
そのうち11ページは2場に当てられています。
「腹話術師」役はそれををほとんど一人でこなします。
正確には、人形もいますから、一人と一体で。
これまでの稽古では、滞りなく行っていたものの、
ずっと不足を感じていました。演者の丸山雄也くんの不足でなく、
全体の構成的に、自分にはこの場に対する理解が足りないように
思えてきたのです。
この、人形と人間の立場が入れ替わるという仕掛けを持った場は、
果たしてどこからどこまでがフィクションで、ノンフィクションか
という区分けに、モゾモゾとした違和感を感じてきました。
そこで、今日はこの部分について整理を行いながら細部を
理解し直しました。唐さんは1967年に出版した『特権的肉体論』で
「グラン・ギニョール」という言葉を書いています。
とすれば、この場を、19世紀末から20世紀初頭にかけて
フランスで流行った残酷人形劇を意識しながら、
自分流にアレンジしたことは間違いありません。
昨日はこの唐版グラン・ギニョールをだいぶ整理できました。
日々の稽古にあくせくし過ぎず、少し引いた目で全体を眺めて
部分を工夫する。そしてまた全体を見る。こういう作業ができると
かなり劇全体が底上げします。贅沢な時間です。
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