7/14(木)修学旅行の思い出
奥さん、アン・ハサウェイの実家。目下読んでいるジョイスの
『ユリシーズ』では、彼女は徹底してエロ女扱いを受けている
いま思い返してみると、
ストラトフォード・アポン・エイボン行きは完全に修学旅行だった。
だいたい、修学旅行生が多い。あの様子はおそらく中学生だろう。
街に溢れかえっていると言って良いレベルだった。
私もベタなコースを回った。
シェイクスピアの生家、彼が成功者として買った屋敷跡。
勉強し、初めて旅回りの劇団の芝居を見たという学校。
友人たちの家の跡、埋葬された教会、奥さんの実家。
こんなところだ。そしてエイボン川に浮かぶ白鳥を眺め、
川沿いを歩く。
必然的に、どこもかしこも修学旅行の群れ。
彼らのほとんどはシェイクスピアに興味無いだろうが、
イギリス人はこうして国民作家に通じる教養をインプット
されるのだ。私たち日本人が誰でも奈良の大仏を知っているように、
彼らはいくつかの劇のタイトルを言えるくらいに仕込まれるのだ。
ケータイでシェイクスピアが育った家を撮影していたら、
「私たちのことを撮っているでしょ!」と女子中学生に
怒られたのも面白かった。イエゼンタイヲトリタイ、と
訴えてどいてもらった。
あと、学校の案内をしてくれたおじいさんが熱心すぎて
大幅に時間を取られてしまったこと、それと、
昨日、水曜日は特別に教会の営業時間が短く、
結果的にシェイクスピアのお墓参りができなかったのは残念だった。
ウィリアムと妻アン、二人の実家の距離感や、
ともにお金持ちの出であったことを実地に確認できたのも良かった。
そういうことは、彼の描く恋愛に、必ず反映されてしまうものだと思う。
予約した安めのホテルは居酒屋の2階で、
それだって物価の高いイギリス、観光のメッカたる当地では
1万円くらいかかったけれど、これも趣きがあって良かった。
観劇を終えて帰ったところ、開け放しにした窓から大量の虫が
入ってきていたが、部屋を暗くしてあっという間に追い出せた。
何か、旅籠屋という言葉を思い出させる宿泊だった。
名古屋の小学生として、京都・奈良県物をしたことを思い出した。
とてもおもしろかったです。
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