7/19(火)ロンドン沸騰中

2022年7月19日 Posted in 2022イギリス戦記 Posted in 中野note

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↑暑さがもっとも伝わりやすいからこれを選んだ。撮影は先日の土曜


日本の終戦記念日を思わせる暑さである。

快晴。真上から直射日光が照りつき、影が短く、濃い。

40度近くまでいっているらしい。おかげで街から人がいなくなった。


ロンドンは涼しいと思い続けてきたが、今週は暑さのケタが違う。

当地に住む人たちにとってみれば、これは異常事態のようである。

この気温は、仕事を休むに足る立派な理由だそうだ。

そのようなわけで、今日はWSも打ち合わせもキャンセルされ、

午後はフリーになってしまった。


お金持ちは都会を離れ、所有するカントリーハウスに行ったという。

9月を以って任期を終えるボリス・ジョンソン首相も例外ではなく、

自身の別荘で、お得意のパーティーをまた開いたらしい。


コロナ禍の度重なるパーティー開催により国民感情を逆撫でした彼は、

すこしも臆することなく昨日もこれを続けている。筋金入りのパリピ。

本気になって怒っているイギリス人には言えないが、

私はそんな彼が嫌いではない。


皆の家は暑くて仕方ないという。

学校も、劇場も、両方の友人たちが口々にそう言う。

暑くて寝られない、昼間は家にいられない、そういう状態らしい。


ところがダイアンの家は、冷房もないのに何故か涼しい。

分厚いレンガの壁と、二重サッシのおかげだと思う。


ここにきて、都心の居心地が良い。

普段は人で溢れかえっているのに、何しろ人がいない。

閑散としていて気持ちが良い。暑いことに違いはないが、

自分の地元、あの蒸し蒸しする名古屋と同じくらいだと思う。


Albany近くのカフェでミネストローネを食べ(夏野菜!)、

馴染みのパイ&マッシュの店でサイドメニューである

ジェリード・イール(うなぎ!)のみをオヤツに頂く。

そういう充実の食事を摂って、今日もロイヤル・オペラ・ハウスへ。


演目は『オテロ』。

私が買ったのは2,000円程度の立ち見席だが、

お金持ちたちは15,000〜30,000円くらいの席を軽々と放棄する。

必然、私の目の前には幾つも空席が現れ、開演と当時に、

これにサッと座るのがロンドン流。


日本では考えられないが、より良い席が空いていた場合、

こちらの愛好家たちは躊躇なく席を移り、

よほどマナーが悪くなければスタッフがこれを見咎めることもない。


むしろ、幾つかの劇場では、最安席に座っている人を、

案内係が率先して前に移るよう促してくることすらある。

ルーズというか、余裕というか、ロンドンはゆるい。


とここまでが昨日のこと。

今日の気温は41度まで上がると言っている。観測史上、最高だそうだ。


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