7/29(金)ヘリフォード〜ラドローへの旅
↑ヘリフォード大聖堂
昨日から旅行している。ロンドンに戻るのは日曜の早朝。
英国の真ん中あたり、ヘリフォードという街を中心に
行われている"スリー・コーラス・フェスティバル"にやってきた。
この音楽祭、
これまで全く知らなかったが300年以上の歴史を持ち、
周辺の3つの都市が持ち回りでメイン会場を受け持つことから、
こういう名前だという。当然、コーラスに力を入れている。
これに興味を持ったのは、
前にウィグモア・ホールで聴いたフレットワークという
ヴィオール集団がきっかけだった。
面白いと思った彼らがこのフェスに参加する。
それでフェス自体が気になるようになり、
ピーター・フィッシャーにどんなものか問い合わせたところ、
彼もフィルハーモニア管弦楽団の一員として当地に逗留、
演奏を連続的にするということだった。
こういう話を聞く過程で、メインが合唱ものだとわかったし、
スケジュール的な事情もあって、当のフレットワークは諦め、
フェスティバルが最高潮に達する最終3日間を狙うことになった。
問題が多かったのはホテルの予約だ。とにかく予約が取れない。
超高額か、車移動なら宿泊が可能なテント泊というのを音楽祭が
推していた。それとて、結構な値段だ。
考えてみれば、ヘリフォードの人口は5万人。
そんなところに普段からたくさんホテルがあるわけはない。
それに、出演するミュージシャンたちが先に近場を押さえている
に違いない。そのような事情から、自分が泊まるのは電車で
30分ほど移動した先にあるラドローという街に落ち着いた。
こちらは人口1万人強。さらに田舎だが、古城で有名らしい。
↑ラドロー城
まずはラドローに着いて古い城を見物してから、
ホテルにチェックインして荷物を置き、ヘリフォードに来た。
ラドロー城は良かった。先日に観た『リチャード3世』。
あれに殺されてしまう二人の少年王子が出てくる。
兄の方が、主人公であるグロスター公リチャードの兄
エドワード4世の長男にあたる。
彼はこのラドロー城で帝王学を学んでいたところ、
父の死の報せを受け取り、王位を継承するためにロンドンに向かった。
そしてロンドン塔に幽閉され、例の叔父さんによって殺されてしまう。
また、『ヘンリー8世』で離婚させられてしまう賢妻のキャサリン。
あの人もこの地の出身なんだそうで、なかなか高貴な場所のようだし、
実際に行ってみて、その雰囲気はかなり伝わってきた。
そしてヘリフォード。コンサートのメイン会場である大聖堂の立派さ。
これは規模と美観において、渡英以来随一と断言できる。
こんな田舎に、忽然とこんな立派なものがあるなんて。
そういえば、神奈川県には寒川神社がある。
相州一宮というくらいだから県内で格式が高さは抜きん出ている。
そして寒川町はこの神社を頂くことで、横浜市民の私から見ても、
かなり自信満々な感じがするのだ。
↑寒川神社(去年の12月)
似ている。
ちょっとした中庭なども古い建物と植物が一体になり、
よく手入れされていて抜群に美しい。
フェスティバルのために周囲に建てられた運動会用テントや
仮設トイレは美観を損なっているけれど、それにしても壮麗だ。
帰るのは日曜の早朝。あとまるまる二日間、滞在する。
↑ヘリフォード大聖堂のコンサート開演前
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