7/29(金)ヘリフォード〜ラドローへの旅

2022年7月29日 Posted in 2022イギリス戦記 Posted in 中野note

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↑ヘリフォード大聖堂


昨日から旅行している。ロンドンに戻るのは日曜の早朝。

英国の真ん中あたり、ヘリフォードという街を中心に

行われている"スリー・コーラス・フェスティバル"にやってきた。


この音楽祭、

これまで全く知らなかったが300年以上の歴史を持ち、

周辺の3つの都市が持ち回りでメイン会場を受け持つことから、

こういう名前だという。当然、コーラスに力を入れている。


これに興味を持ったのは、

前にウィグモア・ホールで聴いたフレットワークという

ヴィオール集団がきっかけだった。

面白いと思った彼らがこのフェスに参加する。


それでフェス自体が気になるようになり、

ピーター・フィッシャーにどんなものか問い合わせたところ、

彼もフィルハーモニア管弦楽団の一員として当地に逗留、

演奏を連続的にするということだった。


こういう話を聞く過程で、メインが合唱ものだとわかったし、

スケジュール的な事情もあって、当のフレットワークは諦め、

フェスティバルが最高潮に達する最終3日間を狙うことになった。


問題が多かったのはホテルの予約だ。とにかく予約が取れない。

超高額か、車移動なら宿泊が可能なテント泊というのを音楽祭が

推していた。それとて、結構な値段だ。


考えてみれば、ヘリフォードの人口は5万人。

そんなところに普段からたくさんホテルがあるわけはない。

それに、出演するミュージシャンたちが先に近場を押さえている

に違いない。そのような事情から、自分が泊まるのは電車で

30分ほど移動した先にあるラドローという街に落ち着いた。

こちらは人口1万人強。さらに田舎だが、古城で有名らしい。


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↑ラドロー城


まずはラドローに着いて古い城を見物してから、

ホテルにチェックインして荷物を置き、ヘリフォードに来た。


ラドロー城は良かった。先日に観た『リチャード3世』。

あれに殺されてしまう二人の少年王子が出てくる。

兄の方が、主人公であるグロスター公リチャードの兄

エドワード4世の長男にあたる。


彼はこのラドロー城で帝王学を学んでいたところ、

父の死の報せを受け取り、王位を継承するためにロンドンに向かった。

そしてロンドン塔に幽閉され、例の叔父さんによって殺されてしまう。


また、『ヘンリー8世』で離婚させられてしまう賢妻のキャサリン。

あの人もこの地の出身なんだそうで、なかなか高貴な場所のようだし、

実際に行ってみて、その雰囲気はかなり伝わってきた。


そしてヘリフォード。コンサートのメイン会場である大聖堂の立派さ。

これは規模と美観において、渡英以来随一と断言できる。

こんな田舎に、忽然とこんな立派なものがあるなんて。


そういえば、神奈川県には寒川神社がある。

相州一宮というくらいだから県内で格式が高さは抜きん出ている。

そして寒川町はこの神社を頂くことで、横浜市民の私から見ても、

かなり自信満々な感じがするのだ。


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↑寒川神社(去年の12月)


似ている。


ちょっとした中庭なども古い建物と植物が一体になり、

よく手入れされていて抜群に美しい。

フェスティバルのために周囲に建てられた運動会用テントや

仮設トイレは美観を損なっているけれど、それにしても壮麗だ。


帰るのは日曜の早朝。あとまるまる二日間、滞在する。


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↑ヘリフォード大聖堂のコンサート開演前


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