7/3(土)明日から『ガラスの少尉』WS!

2021年7月 3日 Posted in 中野note
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↑唐ゼミ☆で上演した『ガラスの少尉』冒頭。
いきなり飛行機の中から始まります。舞台の天井を丸くしました。

今週のスケジュールはタイトです。
水曜に『海の牙 黒髪海峡篇』は大団円を迎えて完全燃焼したあと、
昨日に『特権的肉体論』と『少女仮面』冒頭を大学の講座で行い、
明日には唐ゼミ☆ワークショップで、珍品『ガラスの少尉』が
始まります。

「珍品」と書いたのは、これが普通の台本ではないからです。

もともとは、NHKのラジオドラマ『ギヤマンのオルゴール』として
書かれ、実際に放送されました。
すまけいさん、常田富士男さんという名優二人が共演し、
すでに状況劇場の作曲家として台頭した安保由夫さんが曲を付けた
主題歌を唐さんが歌うという座組みです。

これ自体は40分ほどの作品なのですが、
唐さんはこれを舞台に仕立てられるよう、後半を書き足した。
ですから、後半は場面転換が少なく、あったとしても舞台での
上演を想定したものなのですが、前半はラジオドラマであるゆえに、
あっちこっち、場所も時間も展開してゆく。

だから、ラジオ版では、
ガラス工場で働くヒロイン・ミノミと工場の主任さんとの
やり取りにこんなせりふがある。

主任  二人はこうして歩いているよ。今、廊下を曲がったよ。

ミノミ ええ。

主任  事務所の前を通ったよ。

ミノミ ええ。

主任  ラジオって便利だね。さあ、玄関が見えてきた!


さすがに、戯曲になる時にははカットされていますが、
唐さんはこんな風に遊んでいました。

唐ゼミ☆で上演した際には、もちろん前半に四苦八苦しましたが、
現場、特にスタッフワークの腕の見せどころでもあります。
それに、ラジオドラマという枠組みにより、舞台よりさらに唐さんの
想像力が解き放たれていることが、他には無いこの作品の魅力です。

今回はワークショップ。
いわゆるリーディングでもありますから、このあたりはかなり愉しめます。

明日から!

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