8/11(金)成功!オイディプス・リベンジ

2023年8月11日 Posted in 中野note
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↑稽古中の景色

今日も丸山雄也くんがハンディラボにやってきました。
いつもの津内口・林麻子・ちろに彼を加えて、
前回はうまくいかなかった『オイディプス王』を稽古しました。

敬愛する高橋睦郎修辞を傍に置き、新しい山形治江訳でもう一度
読んでみたのです。結果、成功しました。皆、体が反応しやすく
ビビットに喋っていくことができた。

前回を経て、もともと野外劇用に書かれた距離感とか様式感、
そういうものに慣れたというのを差し引いても、
現在の私たちには大変に優れた翻訳だということがわかり。
サクサク読みながら皆で語り合いました。

途中、こんなものもあるよ、とパゾリーニの映画を紹介しました。
今回の夏稽古では、こういう時間にゆとりを持っています。
いつもの稽古だと喋って終わりの事例とか、いっぱいありますが、
今回はyoutubeを開いたり、画像を検索したり、そうやって
味わう時間があるのが贅沢なことです。

マリア・カラス主演『メディア』とか『アポロンの地獄』の
さわりを観ることで、自分がずいぶん前にこれらの映画を観た時より
凄みがわかるようになっていることにも気がつきました。

こういうのも嬉しい時間です。

以下、ちょっとしたメモです。

・劇の序盤、テイレシアスはほとんどの真相を喋ってしまっている
・面白い役は、コリントスからの使者と羊飼い。狂言の役どころみたいな
たのしさ。コメディにもなり得るから、そういう上演があっても良い
・自分の思うクライマックスをつくることができそうだった。悲劇に
見舞われるところでなく、意志を貫くところであって欲しい。

総じて、自分の人間観だと思います。40歳を過ぎて、
くだらないこと、意志を持つこと、このふたつが自分には輝いています。
オイディプス!

↓この本を読みました
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