8/13(金)『棲家』がはじまる

2021年8月13日 Posted in 中野note
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会場であるプロト・シアターの前で。主演の一人、龍昇さん。

現在、『棲家』の最終リハーサルが終わったところです。
明日からリーディング公演を8/14(土)15(日)の二日間だけ行います。

キャストが2人、初日だけ入るチェリストが1人、スタッフが4人
合計7人所帯という極小のカンパニーです。
もともとは、若葉町ウォーフで月一回のトーク配信を行っている
テツヤとお喋りしながら、この企画はスタートしました。

あれは確か5月の頭の回。
コロナによる私たちの活動の衰退を憂慮したテツヤが、
新企画を立ち上げたいと言い出しました。
少人数で、荷物の軽い公演をいくつも仕込んで、
時間をかけて育てていきたい。
ついては、候補のなっている演目がいくつかあって・・・。

いくつもの候補の中から、私は最初に『棲家』に興味を持ちました。
一読して、他と比べることもなくこれがやりたいと希望しました。

太田省吾さんは代表作である『水の駅』のインパクトが強すぎて、
自分自身も台本作家であるという記憶が薄かったのですが、
基本的にはせりふのある劇を書く劇作家です。

読んでみれば、下ネタあり、ユーモアありという内容で、
あの難しいことを常に考えていそうな表情のなかに、
これまで抱いていた印象とは違う人間性を感じたように思いました。
きっと、大いにシャレのわかる方なのです。

加えて、何度か読み、上演記録を調べてみると、
初演以来この台本には、太田さんが託した設定が活かされてこなかった
要素があると感じました。それならば、自分がお役に立てる、と。

基本的にはzoomで進めてきた稽古でしたが、
キャリアの長い龍昇さん、新国立劇場研修所一期卒業の浅野令子さんとの創作、
特に直接会っての稽古は滅法おもしろく、お二人の演技を持ち帰っては、
夜中に家でプランを試行錯誤してきました。

考えてみれば、特に浅野さんとは、
私たち唐ゼミ☆が新国立劇場で公演した時に、すれ違っていたはずです。
お互いに二十代の前半で、浅野さんたちが学び舎にしていた芸能花伝舎の
夏休み中を、私たちの座組は稽古場として使わせてもらったのです。

そんな話もしながら、ゆっくりと準備してきました。
リーディングの向こうに、実際の演劇公演もやってみたい。
そんな風に、慎しくも希望の詰まった公演です。
https://stage.corich.jp/stage/113167

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