8/14(土)音楽をたよりに④〜『棲家』初日を終えて

2021年8月14日 Posted in 中野note
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↑右から2番目が五十嵐あさかさん。

『棲家』のリーディング公演が初日をあけました。
たった二日間の公演ですから、明日が千秋楽。
あっという間の催しです。

スタート時にちょっとしたトラブルもありましたが、
お客さんに恵まれて、龍さんや浅野さんと狙ってきた笑いをとりました。
悲喜劇の入り混じる、生活感に満ちた笑いがとれたら冥利と思って
仕込んできましたから、一緒に観ていて嬉しくなりました。

この台本をテツヤと自分に勧めて下さった龍さん、
的確な対応で今回の演出プランを支えて下さった浅野さん、
そして誰よりも、常に温厚ながら徹底した仕事師であるテツヤに
感謝し、明日の公演を終える前から、これはぜひ実際の舞台での上演に
持ち込みたいと、心から思っています。

そうそう。それに、今日だけはチェロの生演奏付きという特別な回でした。
プロデューサーのテツヤの計らいで、チェリストの五十嵐あさかさんが
入ってくださったのです。

バッハの2曲、
BWV156「我が片足は墓穴に入りぬ」の序曲
もともとはオルガン曲であるBWV639「我、汝に呼ばわる」
をチェロの無伴奏版にアレンジして弾いてくれました。

まるでオペラやリートの伴奏のように、
単独で演奏する時にはボリューム上げて歌い、
せりふのやり取りがある時には、控えめに、
巧みに音量をコントロールしてもらいながらのリーディングに、
とても贅沢な思いを味わいました。

五十嵐さんにお目にかかるのは昨日のリハーサル時が
初めてでしたが、休憩中に話をしていると妙に趣味があって、
いつも聴いているジョルディ・サヴァールやアンナー・ビルスマ のことを
五十嵐さんも好きなのだと分かりました。

考えてみれば、サヴァールやビルスマの名前を出して通じる人自体、
自分には初めてでしたから、仲間を得たようで狂喜しました。
といっても、向こうは専門家ですから、その味わい方はケタ違い。
ビルスマの録音を参考に五十嵐さんがどんな風に勉強しているかを
伺って、こちらは感心するばかりでした。

ご本人としては、ドビュッシーが好きなのだそうです。
いずれ、五十嵐さんのドビュッシーのチェロソナタを聴いてみたい。
下は、今日サインをもらった五十嵐さんのCDです。
世間にはダウンロード音源として出回っていますが、
ご本人に問い合わせれば、ディスクを購入できるそうです。
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