8/25(木)ハイドパークで

2022年8月25日 Posted in 2022イギリス戦記 Posted in 中野note

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昨日は書き物の一日だった。


年明けにケッチさんとテツヤ(岡島哲也P)と作る舞台の準備をしている。

イギリス民話『3びきのこぶた』を題材にしたサイレントコメディの

ステージを作る。それで構成台本を書いているのだ。


オオカミだ! -『3びきのこぶた』に出てくるオレの話


いつもとは逆で、自分の書いたものに意見をもらって書き直す作業だ。

自分はせりふの台本は書かないけれど、イベントの構成台本を書いたり、

依頼が来て寄稿したりすることは度々ある。

それぞれに、テレビマンにエッセイストになったつもりで書く。

書くことは苦しいけれど、後から考えると充実する。


震災の後に吉原町内会から頼まれてやった節分イベントの

出し物は自信作で、ステージを見ながら近所のおばちゃんたちが

「よく出来てる!」と褒めてくれた。


吉原なので、『助六』を題材にした。

よく唐ゼミ☆に出てくれている鷲見くんがヒロインの揚巻に扮して

鬼たちが襲おうとすると上半身はだかのレスラー姿になり、

プロレス技でやっつける。彼の立派なお腹に「フライド・ロール」

というリングネームが墨で書かれているという他愛もないもの

だったけれど、よくウケたな。

東京乾電池が初期にビアガーデンでやっていた出し物は

こんな感じだったのではないかと、自分なりに考えた。


エッセイの方は、最近は岩波書店の月刊誌「図書」に書いたものが

来月に出る。こちらは、ロンドンでの生活を読書に絡めて書いた。


語学学校が終わり、Albanyでの用事が無かったので、

ロイヤル・アルバート・ホールに行って夜の演奏会の当日券を買った。

その後、ベンチに座ってZoomでテツヤにアドバイスをもらった。

ハイドパークで書き直し、テツヤの寝起きに届くよう送った。


ロンドンにはたくさんの自然豊かな公園がある。

ハイドパークはその王様だ。ハイドパークに行くということが

休日の立派なイベントになるのだ。

宮殿やモニュメント、池やアミューズメントがある。


それ以上に、やたら広くて伸び伸びとした公園だ。

こういう公園の芝生に敷物を敷いて食事したり寝転がったり

するだけで休日や遊びが成立するのが英国人なのだ。


ハイドパークのベンチで、

周りで遊んでいる子どもたちを眺めながら、

とにかく彼らにウケたい、大ウケしたいと心から願って台本を直した。

その後、夜の演奏会は22:15開演だからやたらと時間があり、

公園の反対側の中古CD屋に久々に行き、厚遇してもらえて気を良くした。


初めてハイドパークやこのCD屋に来たのは渡英直後の寒々しい2月だった。

あの時は不気味で幻想的な感じもした夕暮れだったけど、

今はのどかな馴染みの景色になった。


あと4ヶ月ジタバタして、あっという間に帰国。

帰国後の仕事について、徐々に直面し始めている。


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