8/26(金)Moving Day 稽古の大詰め

2022年8月26日 Posted in 2022イギリス戦記 Posted in 中野note
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昨日はシニアたちの移動型演劇 "Monving Day"の
ドレスリハーサルだった。要するに、セットと衣裳を本腰入れてやる
本番直前の通し稽古だ。

この公演には赤組と黄組があって、
赤組は図書館で、黄組はショッピングセンターで、
それぞれの施設の中のさまざまなポイントを
演者と観客で動きながら鑑賞する。
今日は赤組の稽古だった。。

発表初日は9月1日だけれど、出演者であるシニアたちにも予定がある。
だから、昨日やって、手直しを8/31(水)にやったら、
あとは公演当日の朝にさらって本番。

こういう企画のためには知恵が必要だとつくづく思う。
豪華なセットやスタッフワーク、入念な準備というのは
コミュニティワークの一環として行う演劇には余計である。

それらはお金も人のかかりすぎる。
コストがかかりすぎると続かない。継続性が大切なのだ。
かといってチープなだけで良いかというと、絶対にそうではない。

本質的に訴えるものがなければ、
演じる側にも、観る側にも迫力を生まない。
これらをどう両立させるのかがクリエイターに問われる。

運営をしているエンテレキーアーツの面々は達者だと思う。
スタッフの一人、カミラは手作りで段ボール製のバナーを
作ってきた。良い出来だ。こういうのがパッとできる。
とても大事な素養だ。いちいち外注などしていられない。

代表のデイヴィット・スペンサーさんは、
俳優として出演することにした。物語の流れ自体は固定だが
せりふ自体は即興だから可能だとも言えるけれど、
人が足りないなら自分がやると言って自然に演者になる。

組織の代表が身をもって創作の身近さを示しているから、
みんなが安心して演じることを愉しむ。
演技や創作をすることに対する精神的なハードルが低い。

構成・演出を担当するレミーは巧者で、
劇の中に、出演者が個人史を語るシーンを盛り込んである。
誰だって過去には多くの問題があり、多くの問題を乗り越えた
あるいは、乗り越えられなかった経験がある。

真率なエピソードは人に届く。
そういう力を巧みに解放して武器に変えている。

本番では、自分も役割を与えられた。
移動中の演者のマイクの着脱を担当することになった。
こういうこともパッとやるのだ。

日本代表なので"そんなの簡単にできますよ"という風に平然と
引き受けているのだが、心中穏やかではない。
果たして上手くできるだろうか。

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