8/3(月)スーツの思い出
2020年8月 3日 Posted in 中野note
先週末、珍しくスーツを着てネクタイをしました。
私がこういう格好をするのは年に数回ほどで、
だいたい、何かしくじってお詫びに行く時か、
かしこまった面談の席か、どちらかです。
幸い、今回は面談の方でした。
とはいえ、かなり緊張させられ大汗をかきましたが。
スーツといえば思い出があって、あれは大学3年生の春。
唐十郎ゼミナールがスタートしたばかりの頃のことです。
その時、唐さんは世間の注目を集めていました。
三田佳子さんの息子さん、高橋裕也さんを唐組で預かり、
座長として彼に役者修行をさせる、身元引き受け人になられたのです。
唐組大阪公演の仕込みを終えて関東に戻ってきた唐さんは、
翌日に控えた大学での講義に備え、横浜駅のホテルに前泊されました。
東京のご自宅に戻れば、マスコミに囲まれてしまう恐れがあったからです。
そのことを室井先生から聞いた私たちは、翌日に向けて緊張しました。
ひょっとしたら取材の人たちが嗅ぎつけ、
唐さんを追いかけ回すかも知れない。
大学にマスコミがやってくるかも知れない。教授を守らねば!
そこで私たちはスーツを着て集まることにしました。
有名人の護衛といえばスーツ。これに決まっているからです。
翌朝、横浜駅から出勤された唐さんを、私たちはずらりと
スーツで出迎えました。しかし、マスコミの気配はまったく無し。
仕方がない。せっかく皆でそんな格好をしたので、
教室に教授が移動される際は、唐さんの四方につきまとうようにしました。
そして、最後には研究棟の前で記念撮影。
あの写真がどこに行ったのか、ついに見つけ出せずにいます。
あの時、私たちの対応に唐さんがかなり嬉しそうで、
つられて私たちもかなり楽しかったことを、よく覚えています。
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