9/11(金)講義の時間
2020年9月11日 Posted in 中野note
↑唐十郎教授の最終講義は、自分の初期の自信作のひとつです。
今月末から、桐朋学園芸術短期大学で非常勤講師を
することになりました。毎週月曜の夕方に通います。
これまで単発の講演で呼ばれたことは何度かありましたが、
定期の講座を行うのは初めて。
もちろん唐十郎戯曲の面白さについても伝えるつもりです。
横浜国立大学の教室で唐さんの話を聴いていた自分が
20年経つとこんな風になるなんて。まさに隔世の感。
全15回で何をやろうか、稽古の合い間に準備しています。
当然、『唐版 風の又三郎』は必ずやりましょう。
ところで、先日、私のFacebookで、
唐ゼミ☆初参加キャストの福田さんが困っていると書きました。
「前を向いてせりふを言うのは何故か?」という疑問に、
これまで相手役を向いて喋ってきた彼は突き当たっていたのです。
翌日に若葉町WHARFを訪ねて佐藤信さんに会うと、
すかさずあの記事のことを訊ねられました。
「どうやって説得したの?」と。
自分はギリシャ悲劇や能や歌舞伎を例に、
前を向いてせりふを言うことの自然さを説明しました。
加えて、信さんによれば、
演劇のせりふとは一つの語り物の分割であるそうです。
だから、複数で喋っても前を向く。
他にも、演劇のはじまりにおける仮面劇や音楽劇の重要性に
ついても話しました。
学生時代、このような根源的な話をする相手はいつも
室井先生でしたが、WHARFができたことにより、
こうして気軽に信さんともお話しできるようになりました。
昔の唐さんとのエピソードも伺ったりして、
示唆に富む、まさに講義の時間です。
信さんから教わった1971年の鞘当て公演の様子など、
今後ここでも披露していきたいと思います。
トラックバック (0)
- トラックバックURL:
コメントする
(コメントを表示する際、コメントの承認が必要になることがあります。承認されるまではコメントは表示されません。その時はしばらくお待ちください。)