9/14(木)萩尾望都の世界に入門中

2023年9月14日 Posted in 中野note
202107|新潮文庫|私の少女マンガ講義|102981|書影.jpg
↑マンガもさることながら、新潮文庫のこの本が自分のガイドになって
くれました。オススメです!


少女マンガを読んでいます。
萩尾望都作品を文庫で買ってきては、代表作から読んでいます。

別に『オオカミだ!』公演を終えてリラックスしているわけではなく、
来週末に担当している公演に萩尾先生をゲストにお招きしているので
せっかくだからこれを機会にその世界に浸ってみようと思ったのです。

☆神奈川県民ホール主催
青島広志&萩尾望都の「少女マンガ音楽史!」
https://www.kanagawa-kenminhall.com/d/aoshima2023


・・・なるほど、これは自分にとって新しい世界です。
『ポーの一族』も『トーマの心臓』も、
これまでタイトルを知りこそすれ触れてきましたでした。

初心者の私なりに萩尾先生をすごいと思うのは
『半神』と『イグアナの娘』を同じ方が描いている点です。
前者はあまりにも無駄なく研ぎ澄まされています。
後者は、一見すると突飛な設定の中に、
やはり母娘関係が研ぎ澄まされて凝縮しています。

同じ肉親の愛憎を描きながら、
これだけの表れ方のバリエーションがあることに、
萩尾先生の凄みを感じます。

が、正直に告白すると、萩尾作品を読みながらちょっと疲れています。
『ポーの一族』を一気に読んでいるせいかも知れませんが、
劇場で机を並べている女性スタッフが「あ、萩尾先生のマンガだ」
と言って嬉々としてページをめくり始め、しばらく後に
「止まらなくなっちゃう」と言って無理やりに手を仕事に戻す光景を
見たとき、ああ、オレは頑張って読んでいるんだな、
自然に萩尾先生の世界に夢中になってはいないんだな、
という疎外感を覚えざるを得ませんでした。

口惜しかったので、帰りに『ポー詩集』を買いました。
これは対訳が載っているもので、おお、さすがに去年の英国生活を
経た後だと、英語でも多少は読めるようになっている!とやや自信を
回復しました。平易な英語で書かれている。これはポーの才能です。

そんな風に脱線しながらも、『ポーの一族』に帰ります。
主人公たち、エドガーとアランを自然体で自分のものとすることが
できるのか、そういう挑戦を続けています。

トラックバックURL:

コメントする

(コメントを表示する際、コメントの承認が必要になることがあります。承認されるまではコメントは表示されません。その時はしばらくお待ちください。)