9/14(日)『唐版 風の又三郎』三幕 対面WS 1日目

2025年9月14日 Posted in 中野note
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↑唐ゼミ☆2020年秋の公演より。コロナ禍をかいくぐって上演しました

正確には「三幕」でなく、「参幕」です。
唐さんは「壱幕」「弍幕」「参幕」と表記し、それぞれに副題がついている。

壱幕 ガラスのマント
弍幕 紅いのマント
参幕 蝋のマント

これら副題の意味を考えてみるのも面白い作業です。

今回のWSは14人の方にご参加いただいています。
壱幕・弍幕にご参加いただいた方もいれば、今回が初めてという方も
います。そこで、事前に「あらすじ」を用意して、これを音読しながら、
どこがキモかをお話ししました。

特に、壱幕の冒頭で、男装のエリカが帝国探偵社内に潜入して
見つかり、「風の又三郎」を名乗るところ。
その後に、逃げ出してきたエリカが織部に初対面し、
「又三郎」と呼びとめられるところ、の2箇所をおさらいしました。
参幕の最後のシーンを味わうために、このふたつの場面を
押さえておくと、『唐版 風の又三郎』というドラマが凝縮して
たのしめます。

あとは、シーンごとの配役表をつくって、場面が変わるごとに
キャスティングするようにしました。前回までは役柄で担当を
振り分けていたのですが、それだと、せりふの量にかなり偏りが出て
しまう。そこで、皆さんの活躍が均等になるように工夫してみました。

今回のWSで読む箇所は、唐ゼミ☆版の台本でp.146-224と80ページ弱。
昨日は、p.146-147の「幕間劇」、p.148-181までを読みました。
いくつか、面白かったところを箇条書きにします。

・幕間劇では、「看護婦」のいたずらにより、「織部」は「エリカ」
が死んだと思わされる
・スケバン姉妹の姉「桃子」はすっかり更生してお着物に着替え、
自分たちが誤って傷つけてしまった「織部」に押しかけ女房を
しようとしている
・電話ボックスに倒れる「織部」と、「織部」に嫁ごうとする
「桃子」はニアミスしている
・「淫腐」は「教授」に色仕掛けで迫る
・「死の花嫁」は、積極的に「珍腐」のキスを受け、返り討ちに
血を吸う
・「教授」は「花嫁」と「珍腐」の絡みを「新郎」に見せまいと
世間話をしかける。が、「新郎」の語りは「教授」にとってヘビー
すぎる。要するに、新郎新婦は死人同士の不気味カップル
・「新郎」の語りを「教授」はぜんぜん理解できない
・「自衛隊員」5人は市谷からお茶ノ水まで走ってきたらしい。
・「隊員」5人が全員で本部に電話する必要はあるのだろうか?
・「宮沢先生」は「織部」を可愛がりすぎ、「織部」が心の病気を
克服したと知るや、病院を辞めて二人で暮らそうとする
・ニコライ堂の尼さんたちの、押さえきれぬ性欲
・「教授」に対して女性的に迫る「淫腐」が、「エリカ」に
ソーセージを振りかざすところは男らしい。まさに色の道の両刀

と、こういった面白さを味わいながら、皆さんと読みました。
次回で、参幕がひと通り終わります。最終日は、2回、通し稽古が
できたらと考えています。半分通して、修正して、全部通して、
というプランです。
2日目は、9/20(土)です。

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