9/26(土)閑話休題〜明日の『下谷万年町物語』WS

2020年9月27日 Posted in 中野note
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↑いきなり鏡がいっぱい出てくる『下谷万年町物語』2幕終盤

今日は台風の話題はお休みします。
そう。明日・明後日はワークショップ続きなんですね。

明日は唐ゼミ☆ワークショップで『下谷万年長物語』を、
明後日は、桐朋学園芸術短期大学に初出勤し、
自己紹介と、何か唐さんの劇中歌を解説しながら、
みんなで景気付けに一緒に歌おうかと考えています。

唐ゼミ☆ワークショップ。
この前までやっていた『ジョン・シルバー』の直後に
『下谷万年町物語』を持ってきたのには訳があって、
それはあの作品の2幕の終わりに、唐突に鏡が出てくるからです。

ヒロポン中毒のヒロインに自らの姿を見せつけて苦しませる
あの場面は、どう考えてもミュージカル『ラマンチャの男』の
クライマックス「鏡の騎士」の場面にインスパイアされているように
思われますが、その後の2幕の終わらせ方も含めて、
かなり唐突な感じがする。

唐作品の中でかなり世話物的な気配の濃い『下谷〜』にあって、
何か急激に抽象度が高まるのが、この2幕終盤なのです。

同時に、この場面は明らかに重要だとも言える。
唐さんが物語の進行を少し判りにくくしてでも、
どうしても書きたかったという感じがします。
いびつなだけ強引に、この芝居全体のテーマを背負っている、
私はそう考えています。

これに気づいたのは2010年秋の再演の時。
ここを読み解くことで、全体がクリアに理解できる『下谷万年町物語』。
シアターコクーンでの上演も近く放映されるようですが、
明日から張り切ってやってみたいと思います。


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