1/20(水)『少女都市からの呼び声』はじまる!

2021年1月21日 Posted in 中野note
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↑唐ゼミ☆では、2003年と2005年に上演した作品です。かなり初期。

今晩は唐ゼミ☆ワークショップでした。
12月から進めてきた『唐版 滝の白糸』も終盤に差し掛かり、
ついに小人プロレスラーたちが登場。
その模様は、明日に佐々木あかりがレポートします。

今日は同時に、重村大介が出演している
唐組『少女都市からの呼び声』の初日が行われました。

思えば、1999年4月に大学に入学して初めて受けた唐さんの講義の題材は
この『少女都市からの呼び声』でした。

当時は、新宿梁山泊が同じ演目のニューヨーク公演を達成した後で、
唐さんはそれを大いによろこんで200人からの大教室に集まる学生たちに
台本を配り、その映像を見せながら戯曲分析を行いました。

まだ18歳だった自分は「フランケ醜態博士」という役名を
目にしただけで面食らい、彼をどう捉えて良いのか全く掴めませんでしたが、
あれから20年経った現在ともなれば、この異形の役名を持つ
キャラクターの心情をこそ、むしろよくわかるようになりました。

満州を行軍する日本軍の下級兵士たる彼。
持病の喘息ゆえに、雪中行軍についてゆくことができず、
それ故に命拾いした彼。そして復員した彼が「醜態」であるという意味。

彼はなぜ、「雪子」というヒロインを、
主人公・田口の双子でありながら、この世に生まれてこられなかった
少女をこそ求めるのか。そういった心情が胸に迫るようになりました。
若い頃は、いわゆる「悪役」「敵役」だと思っていた役柄の側に、
理があると思うようになったのです。

唐組の皆さんがどのようにそれぞれの役と物語を造形されているのかを
愉しみに、私は明日の公演を目撃しに出かけます!

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