3/19(土)劇中歌WSレポート
2022年3月20日 Posted in ワークショップ Posted in 劇中歌ワークショップ
『下谷万年町物語』、第二回目の劇中歌WSでした!
取り上げた曲は、前回と同じくキティ瓢田がニ幕の最初に歌う曲です。
♪なんかすっぱい匂いがします
夜中に吐いたものかしら
それとも錆びた体のにおいか
抱いてくれても ごまかせぬーー
その後、池からすくいあげられたキティ瓢田が、
池に飛び込むに至るまでの経緯を語るシーンを前回は取り上げました。
どちらかというと辛い過去を語る場面が多かったので
今回は、長屋の端から端までを駆け抜けるキティ瓢田の
勢い溢れたシーンを抜粋しました。
暴れるための"ライセンス"が欲しい!
と言い出したキティに、洋一はある物を差し出します。
それは、洋一が持っていた総監の帽子!
「娼婦の森には」描かれていない洋一の役をお瓢にやってもらうべく
洋一は、その帽子をお瓢に手渡します。
(撮影:伏見行介)
もう暴れたくてしょうがないお瓢は、
その洋一の提案を即座に引き受けます。
洋一と文ちゃんが話していても「もうわかっちまった」とか、
「ちょっと口をはさましてもらいますけど」とそわそわしている。
"ライセンス"を手にしたお瓢さんは無敵。
一方、提案したはずの洋一は、お瓢が勢いづいてくると、少しずつ尻ごむ。
帽子をもって逃げ続けたことや肩代わりさせられた嫌な過去が蘇る。
(提案する時の洋一の勢い、引き受けたお瓢の勢いをそれぞれ参加者の方に
テンポを変えて読んでいただいたりしました。)
しかしお瓢は、自分が洋一の役をやるからには、その事実も改訂してやる!
と帽子を冠り、駆け出す。
もう一人の洋一の声を頼りに池に飛び込んだ時のように、
新たにお瓢は、「娼夫の森」の洋一となっていく。
そこまで勢いよく台本を読んでいただいたところで、
また冒頭の歌へ、、、!
♪なんかすっぱい匂いがします
夜中に吐いたものかしらーー
勢いよく周りをかき乱していくお瓢さんと、
水底でおたまじゃくしたちにつっつかれ、泣いていたお瓢さんの
浮き沈みを少しでも体現してみたらどうなるだろう。
というつもりで、勢いのよいやりとりから、
この冒頭の歌をやってみていただきました。
次回は、田口洋一さんとはぐれる前のキティ瓢田は
どんなことをしていたのか。
そこを取り上げなら、もう一度同じ曲をやります!
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