3/22(水)『愛の乞食』掲載の歴史

2023年3月23日 Posted in ワークショップ Posted in 中野note

昨日から本読みワークショップが新たな演目に入りました。

『愛の乞食』です。もともと1970年に初演された本作ですが、

いくつもの掲載誌がありますので、内容に入る前に、

今日はざっとそれらを紹介しましょう。


1970年2月 文芸総合誌「海」1970年3月号に掲載

文芸総合誌「海」.jpg



1971年11月 中央公論社より単行本『煉夢術』に掲載

IMG_1410.jpg


1975年7月 角川文庫より『戯曲 吸血姫』に掲載

戯曲『吸血姫』角川文庫.jpg


1979年6月 『唐十郎全作品集 第二巻(冬樹社)』に掲載

唐十郎全作品集 第二巻.jpg


という具合です。

この台本に関して、私は版の違いによる比較検討はまだしていません。

ワークショップは全作品集版をもとに行なっていきますが、

やはり気になるのは初演より約半年前に掲載された文芸誌「海」版です。

上演を通じた現場の事情により、唐さんが台本を書き換えることは

ままあり、だからこそ着想のままに書いた原典版への興味はつきません。


この中でオススメなのは角川文庫版です。

手に取りやすく、『吸血姫』『愛の乞食』というゴールデンペアが

一冊になっています。安く見かけたら、買い!です。


ちなみに、上演記録では、この作品を状況劇場が初演した際

タイトルは『ジョンシルバー 愛の乞食篇』と銘打ってあります。


確かに「ジョン・シルバー」が大きなモチーフになっていますし、

『ジョン・シルバー』『続ジョン・シルバー』と続いてきた流れに

属する作品です。

が、内容的に第三部にあたるかといえばそうでもありません。

『愛の乞食』は独立した意味合いの強い劇ですが

おそらく、唐さんは興行成績を強く意識して公演の際に

そう名付けたものと考えられます。


その辺りは本読みを進めるうちにわかってきます。

内容はまた明日!


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