5/9(月)『蛇姫様 わが心の奈蛇』本読みWS第2回レポート(中野)

2022年5月 9日 Posted in ワークショップ Posted in 唐十郎戯曲を読む『蛇姫様 わが心の奈蛇』

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↑前にも紹介したような気がするが、やっぱりこれが象徴的な場面。

2010年初夏 唐ゼミ☆『蛇姫様 わが心の奈蛇』より


『蛇姫様 わが心の奈蛇』WSの2回目でした。

昨日の主眼は、初回から登場したヒロインあけびに対し、

青年の主人公である小林が登場することです。


彼のあだ名は「山手線」。

新米スリの「山手線」と、その弟分である「タチション」が働いた

電車内でのスリ被害者こそ、小倉から上京したてのあけびだったのです。


小倉から亡き母の日記を頼りに父を訪ねて東京にやってきたあけびは、

その日記を取り返すべく、スリ稼業に入ったことも判明。

片や引き金になった「山手線」こと小林も、もとは少年探偵団に

憧れる正義の元少年で、根っからの悪人でないことがわかります。

謎めいた日記を持ち主に返すべく、盗品を返却して回る日々を

送っていたのです。他方、スリの権八一家は彼らの縄張りを

荒らす山手線とタチションを捕まえにかかる。


と、ここまでが昨日の進捗でした。

「小林」というありふれた苗字を根拠に自らを少年探偵団だと

言い張る。タチションのあまりに子供じみたて下品な登場。

それから、小倉出身のあけびの方言がチャーミングな台本だ。


唐さんはけっこう方言を愛して使い切る。

この戯曲では、東京弁と小倉の方言と、原作『蛇姫様』に

あやかった時代劇言葉が入り乱れる。魅力的なので、

皆さんと愉しんでいきたいと思う。


毎度おなじみ女二人組みによる

『黄色いサクランボ』の替え歌『黄色いバスケット』も含め

ウキウキした場面の連続だ。やっぱり70年代後半の中で

随一の作品だと思う。


あけびと山手線が初めて交錯した時のスリ合いによる

紐の交差は、この劇を象徴するビジュアル的な名シーンであり、

それはエンディングにもつながっていく。


来週は、権八組に山手線とタチションが折檻される。

その残酷さと風変わりなおかしみ。結果的に山手線・タチションと

あけびの3人のチームが完成する場面でもある。楽しみ!


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