8/12(木)とくめぐみ俳優ワークショップ レポート(ちろ)
2021年8月12日 Posted in とくめぐみの俳優ワークショップ
こんにちは、ちろです。
昨日、本ワークショップは無事、最終回を終えました。
前半のストレッチや呼吸法のトレーニングのひとつひとつが
何だか名残惜しく感じました。
最終回に相応しく、今回のテーマは
『唐版 風の又三郎』のエンディングを読む、でした。
が、その前に。
復習の意味も込めて、会話の稽古を少し。
直近のワークショップ数回では「会話」の稽古をしてきました。
会話が上手くいかない理由の一つとして考えられる
「リアクション」に着目して考えてみました。
芝居の全てはリアクションで成り立っていると言っても過言ではないでしょう。
自分の科白は相手を動かすためにあり、
自分は相手の科白によって動かされる。
共同作業なんですね。
自分の科白で精一杯になると、そのことを忘れてしまいがちです・・・。
ワークショップでは練習なので、少し大げさに相手の科白や動きに
リアクションしてみます。
例えば、台本には無くてもリアクションとして「あっ」とか
「へえ」とか言ってみたり、後ずさりするような動きを入れてみたり。
早速、又三郎と老婆のシーンの短い会話で実践です。
老婆 (ゆっくり起き上がって)又三郎。
又三郎 あっ、おばあちゃん。
老婆 お腹が空いたよ。(鼻をすする)
又三郎 泣かないで。
老婆 もらえたかい、いくらかもらえたかい?
又三郎 かけ合ってみたんだけど、愛の手帳しかくれないんだ。
老婆 愛の手帳で何が買えるんだい?
又三郎 電車に乗れるよ。バスにも地下鉄にも。
老婆 それに乗って、どこへ行くんだい?
又三郎 ____。どこにだって行けるじゃないか。
老婆 天国にも?
又三郎 __。
しっかり意識してリアクションすることによって
生き生きとした会話(シーン)が出来上がってくるのを感じました。
実際の舞台では、禿さんと私が演じたシーンです。
皆さんのチャレンジを拝見しながら、私も色々と考えさせられ
またまたハードルが上がりました!(汗)
さあ、いよいよエンディングシーンへ移ります!
エリカと織部の出会い、再会、そして二人の関係がどう移り変わっていくのか。
エンディングで二人はどんな結末を迎えるのか!?
エンディング、織部とエリカ。 (写真 伏見行介)
弱っていく織部に同調しつつ、励ます言葉をかけるエリカ。
エリカ、織部、どちらも長い科白の応酬です。
これまで一緒に学んできたことを意識しながら、皆さんに読んでもらいました。
相手の声の音の高さ、自分の長い科白の中での音の高低、語尾を相手にかける。
皆さんがこれらの長い科白をどう読むのか、興味深く拝見しておりました。
これまでの練習の成果、皆さんの進歩が大いに見られ、私は身の引き締まる思いでした。
半年間、本ワークショップに参加された皆さんに気づかされることが沢山ありました。
参加者の方から、今後芝居の見方が変わるだろうという感想をいただきました。
観劇する皆さんにとっては楽しみが増えたことと思います。
が、それはつまり、我々役者にとっては一層気を引き締めてよい舞台を作るよう
精進しなければならないということになります。
最後に、『唐版 風の又三郎』のテーマソングを皆さんと歌って、お別れしました!
とくめぐみ俳優ワークショップは、ここで一区切りとなります。
半年間、有難うございました!
次は、舞台でお待ちしております!!
ちろ
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