1/31(火)唐さんの「ブラームス」

2023年1月31日 Posted in 中野WS『秘密の花園』
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↑カザルスの演奏CD

目下、本読みWSで取り組んでいる『秘密の花園』の
1幕、2幕のクライマックスには「音楽。ブラームス。」というト書きがあります。

要するにブラームスの曲をかけろ!ということなんですが、
ブラームス作曲のどの曲でも良いわけではありません。
ここで唐さんが使って欲しいのは、
ずばり『ブラームス 弦楽六重奏 第一番 第二楽章』一択です。

どの上演でも、『秘密の花園』の芝居を観たことのある人ならば、
各幕の終わりでこの曲が絶大な威力を持つのを味わったことがあるはずです。

もともと、この曲をドラマの中で使ったのは、
ルイ・マル監督の映画『恋人たち』が有名です。

おそらくはそれを、まずは蜷川(幸雄)さんが観た。
そして、1980年に初演した『NINAGAWAマクベス』で何度も使用しました。
これを唐さんが観て、蜷川さんに教わったのだろうと思います。
そうして、1982年11月に『秘密の花園』でこの曲が鳴り響くことになった。

日曜の本読みでは、録音を2パターン用意していました。
①パブロ・カザルス率いるカルテットが1952年に録音したもの
②アンナー・ビルスマ率いるラルキブデッリが1995年に録音したもの

①はミスター・チェリストのカザルスが弾いたものですから、
ゆっくりで情熱的でロマンチックです。
②は古楽器で弾いたビブラート押さえ目なものなのでスイスイ進む。

ワークショップの始まりで2パターンかけたら、好みが半分に分かれましたが、
実際にせりふを声に出して読みながらかけたところ、やはり①がしっくりきました。
②だと、ちょっと速すぎてせりふや所作とぶつかってガチャガチャしてしまう。

おそらく、もともと蜷川さんや唐さんが使ったのもこれと思います。
オリジナル強し。こんな遊びをしながらも、本読みを進めています。

曲だけ聴きたい人は、曲名をYouTubeにコピペして楽しんでください。
名曲です!

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