4/22(火)『黄金バット-幻想教師出現-』本読みWS 第2回 その①
2025年4月22日 Posted in 中野WS『黄金バット-幻想教師出現-』
↑左側が長屋。この屋根の部分で「小夜ちゃん」は母の商売終わりを
待ち、雨に打たれて風邪をひいたという
前半に「青年」が語る「小夜ちゃん」との関係を、
後半に行商人たちが顔見せして活躍する場面を読みました。
「青年」は、自分のなかに「小夜ちゃん」がいると言います。
実際の「小夜ちゃん」になって合羽屋のおかみさんになっていますが、
それは本物ではないという。普通だったらこの「青年」の主張は
かなりイタいのですが、その理由を聞くと、納得できなくはない。
というのも、「小夜ちゃん」のお母さんは売春をして娘を育てたのです。
だから、商売の時には小さな「小夜ちゃん」は家の外に出されてしまう。
時には雨に打たれて風邪をひき、介抱する「青年」に、「あたし、
大きくなったら、立派なおあにいさんになって、あんな奴らを
追っ払って見せる」と言っていたのです。
そのようなわけで、「青年」は男である自分のなかに「小夜ちゃん」を
存在させて、それを育んできたのです。
劇冒頭に登場した「男」が、自分のなかに「滝沢先生=黄金バット」の
存在を温め続けている構造に、これは重なります。
理由を聞いた行商人「鎌いたち」は、「青年」に絆され、味方してやる。
かつて屋根の上でお母さんの商売終わりを待った「小夜ちゃん」と
同じように、「青年」を屋根の上に押し上げ、合羽屋にメッセージしろと
焚き付け、失敗するのです。
そんな具合に、「鎌いたち」と「青年」が意気投合していく場面が、
昨日の前半。「鎌いたち」は「青年」を男色的に狙っているようでもある
と、付け加えておきます。
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