6/12(月)『二都物語』本読みWS 第6回レポート
2023年6月12日 Posted in 中野WS『二都物語』
↑必要なキーアイテムの一つは、やはりトレンチコート 女性用!
登場人物や場面の説明など、序盤の設定が出揃い、
いよいよ話が動き始めました。
一幕の最後で、リーランと光子の選択を迫られ、
一度は光子を選んだ内田一徹が、リーランのもとを訪ねて来ます。
しかもリーランの思い出語りの中で重要だったアイテム、
コートまできちんと携えて。
初めは一幕終盤の成り行きを恨みに思っていたリーランの心も
次第に解けてゆきます。
※この時、なぜ内田一徹が心変わりをしてリーランのもとに
やってきたかは、皆さんで議論してもらいました。
リーランがジャスミンを名乗ってかつての恋人の姿に
内田を重ねるのは、言わば言いがかりです。
論理的に内田がリーランに構わなければならない理由はありません
けれども、内田はやってきた。リーランに絆されたのか。
光子が引き入れた包帯少女軍団との生活に疲れたのか。
このへんは、皆さんで推理することを愉しみました。
いずれにせよ、リーランを待ち受けるのは過酷な運命です。
一幕では自分が恋人を守るためにレイプされた記憶が舞台に
再現されましたが、今度はその恋人が憲兵たちによって殺される
悪夢が出来します。
この場面はすごくよく出来ていて、
時と場がリーラン主観だと戦後すぐの朝鮮半島の村になり、
噂の職安の課長たちにとっては単にバーにやってきてお客に
お金をせびっているという二つの時空の出来事が衝突する場面です。
ここには思わず唸りました。
そして、殺された恋人=内田一徹はケチャップまみれの
バーのお客として、現実の位相に引き戻されます。
ここから先は一転、喜劇的なシーンになり、
噂の職安員たち、バーの店員、酔客、猫とりが入り乱れて
哄笑の場面がやってきます。そして、これが落ち着くと、
また主人公ふたりのシーンがやってきます。
月末に迎える大団円を前に、布石は打たれました。
リーランと内田、光子の三角関係はどうなってしまうのか?
あと2回、熱を入れて読みます。
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