2/25(火)『ジャガーの眼』本読みWS 第4回 その②

2025年2月25日 Posted in 中野WS『ジャガーの眼』
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↑このまま放置は完全にアウトでしょう!

今日は昨日の1幕のうち、特に「くるみ」の行動についてまとめます。
2幕冒頭は明日に回します。

というのも、今まで数々の『ジャガーの眼』を観てきたものの、
「くるみ」の行動、その奇行っぷりがと本を精読して
よく理解できたからです。

まず、下記の段階でかなりの不審者です。

「しんいち」登場までの「くるみ」の家宅侵入
・他人の家に上がり込んでご飯をつくる
・勝手に湯たんぽまで用意する

さらに、「しんいち」登場時に行った、バースデーケーキを勝手に
置いておく、という行動はなかなかに度はずれです。

百歩譲ってケーキを置くだけなら良い。
しかし、彼女はローソクに火をつけてしまっているのです。
「しんいち」の帰宅時間を読み切っていたとはいえ、
火事の危険があるこの動きは大胆の上にも大胆過ぎます。

激しい。

しかも、「しんいち」に顔突き合わせてからの「くるみ」は、
「あなたの角膜の移植元は私の恋人である」という決定的事実の
名言こそ避けているものの、それをほぼ言ってしまっているのと
同等の迫り方であり、特に劇中歌の歌詞は明言しているとして
差し支えない告白ぶりです。

初対面の他人にローソクつきケーキを仕込まれ、
差し向かいになるや、歌いながら迫ってこられたら、怖いでしょう。

劇だから、架空の物語だから、という見方もあるでしょう。
しかし自分は、こういった感覚のなかに「くるみ」の執念を測ったり、
唐さんのシャレを感じ取ったりすることは、演じ、上演する上で
とても大切だと考えています。

「おかしいですね。でも、そのくらい元恋人が好きなんですね」
そういう話を、本読みWSではいつもしています。

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