10/29(水)『木馬の鼻』本読みWS 第2回

2025年10月29日 Posted in 中野WS『木馬の鼻』
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↑屋上に観覧車を含む遊園地を残す「かまたえん」(木馬はいません!)
このように、全国で数件は残って頑張ってくれています


『木馬の鼻』の主人公「谷也」の職場はデパートの屋上遊園地です。
この屋上遊園地という設定自体、いまは失われつつあるもの、
懐かしいもの、という感じがあります。

そもそも、デパートとか百貨店という存在は、
かつてとても輝いていたのだと思います。
なにしろ「百貨」ですから、「すべての物が買える!」という夢、
大袈裟に言えば、人類の気概と希望!を感じます。

アニメで『サザエさん』を観ると、デパートに行く際は
オシャレや正装をしている向きがあって、単なる買い物を
超えたハレの機会であったことが伺えます。

同時に、とても子どもの多かった高度経済成長期に、
アミューズメントパークとしてもデパートが機能した。
屋上遊園地はそういう子どもたちの楽園を思わせます。
メリーゴーランドに乗り、レストランでお子様ランチを食べる。
至福の時であったことは簡単に想像できます。

上野で成長した唐さんは、松坂屋の屋上でバルーン広告の
見張り番のアルバイトをしたことがあるのだそうです。
ああいった広告もいまでは見かけません。

ただひさすらバルーンの見張り番をしながら唐さんが
どんな時間を過ごし、どんな着想を得たか、想像するのは
愉しいことです。

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