11/15(土)『木馬の鼻』本読みWS 第4回 その④ 過去2作品より
2025年11月15日 Posted in 中野WS『木馬の鼻』
↑唐十郎ゼミナールに入った時、唐さんが指定した"教科書"がこれでした
これを読んでいると、唐ゼミ☆が過去に上演してきた演目の
影響が如実に現れているのに気づきます。
例えば、二幕冒頭の「群馬」がフラメンコを踊るシーン。
これは明らかに、『腰巻お仙 義理人情いろはにほへと篇』第三幕
の影響です。もともとは、麿赤児さん演じるフラメンコダンサーが
歌ったスペイン語の歌が、とりあえずカタカナで書かれていること
に笑ってしまいます。
これは、私が唐十郎ゼミナールに入って初めて唐さんのもとで
上演した演目で、それだけに強烈な印象がお互いにあり、唐さんが
書いてくださったのだと思われます。
また、同じく二幕の「谷也」登場シーン。
臆病ゆえに現れては消え、現れては消え、を二度繰り返したのち、
今度はかなり暴力的な勢いで乗り込んでくる場面は、
『ジョン・シルバー』第二幕に登場する「小男」の場面そのもの
といえます。これも、唐ゼミ☆にとって大事な演目、場面で、
私たちは2001年に『腰巻お仙 義理人情いろはにほへと篇』の後、
2002年春に『ジョン・シルバー』をやりきって、唐さんの信任を
得ることができた実感があります。
両作品とも、ともに大学教授と生徒たちであった時代の初期に
上演した演目です。それだけに印象が強く、唐さんが書いて
下さったものと考えます。唯一の書き下ろし作品のなかに、
それまでの唐ゼミ☆と唐さんの歴史が汲み上げられています。
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