7/5(水)いろいろと思い出してしまいました

2023年7月 5日 Posted in 中野WS『夜叉綺想』
_C4A7445.jpg
↑開演前、マジ暑いのに赤いTシャツで前説している。
ヤケクソだったのだろうか。(撮影:伏見行介)


向き合ううちにいろいろと思い出してしまいました。

『夜叉綺想』本読みの準備をしたのが土曜日。
実際にみなさんと声に出して読んだのが日曜日。
そして、月曜・火曜とここでレポートを書いてきました。
そうするうちにいろいろな記憶が吹き出してきました。

『夜叉綺想』。
あの作品に取り組んだのは2013年初夏のことでした。
2011年に初めて長野公演を達成して以来、
『海の牙 黒髪海峡篇(2011)』『吸血姫(2012)』と
続けて芝居ができたことに長野の皆さんへの感謝が募りました。

そこで、長野という土地にちなんだ作品を
上演してみたくなったのです。『夜叉綺想』がまさにそれで、
この作品ははっきりと明言されていませんが、明らかに唐さんが
島崎藤村の『破戒』にインスパイアされて描いた劇なのです。

「新平民」という重いテーマを通じてですが、
そういう土壌から生まれた牛乃京子というヒロインとその魅力を
全開にするこの大長編に取り組んでみたい。そう思いました。

幸い、当時の唐ゼミ☆は唐さんのマイナー作品に
光を当てて再生させることに燃えていました。
そういう意味でも、『夜叉綺想』は持ってこいの作品でした。

あと、強烈に思い出すのは浅草公演がとにかく暑かったことです。
もう現場入りした瞬間から暑くて暑くて、テント資材の鉄骨が
ちんちんに熱を持ち、素手で触れないくらいのものをトラックから
降ろした記憶があります。テントを建ててはみたものの中は
ムッとして、「ほんとうにこの中で3時間やるのかよ」
「オレたちはまだいいけど、お客さんに悪いなあ」
そんな話をした覚えがあります。

一方で、そのようなうだる暑さと作品の悪夢的世界観がマッチも
していました。あとは、稽古がぜんぜん終わらなかったこととか、
ゴーシュを演じた重村がチェロを習いに行って先生に恋愛めいた
感情を抱いていたことなど、いろいろ思い出します。

今となってはどれも面白い体験だったので、続けてまた書きます!

トラックバックURL:

コメントする

(コメントを表示する際、コメントの承認が必要になることがあります。承認されるまではコメントは表示されません。その時はしばらくお待ちください。)