10/25(水)『青頭巾』本読みWS 第4回 その②

2023年10月25日 Posted in 中野WS『青頭巾』
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↑こういう格好で乗り込んできます。これでもエリート商社員!
(写真:伏見行介)

昨日の続きです。
『青頭巾』1幕半ばは延々20ページにわたる青頭巾の女テキヤと
青年・杉作の会話でしたが、ともすればしんどいこの時間を耐え抜くと
パッと視界が開けたように唐さん得意のドタバタがやってきます。

5人の白い頭巾をかぶった男女、
実は杉作の兄の元同僚たちが舞台に乱入してくるのです。
お兄さんの同僚ということは彼らはいずれもエリート商社員。
ですが、彼らはそんな格好でやってきて、
その中から蒸発した兄の元婚約者が名乗りを上げます。

それで彼女は、新しい男に乗り換えたいだの、
それでいてお兄さんのキッスの時の舌の噛みっぷりは
最高だったのと、まあ、唐さんの得意なくだらない世界が
怒涛の展開を見せます。さらに乱闘になって、青頭巾の女テキヤは
大いに張り切り、チャンバラの刀で商社員たちをめった打ちにする。

で、ふざけにふざけた後は、キュッと引き締めるシーンがやってくる。
実は、お兄さんがアフリカを引き上げる時に送った
ザクロ石の原石が行方不明で・・・と続くわけです。

ここから、杉作の兄探しと並行して、
お宝・ザクロ石の原石を商社員らとテキヤたちで奪い合う
というまことに分かりやすいドラマの主眼が姿を現すわけです。

そんなわけで、この『青頭巾』のエンターテインメイント性が
だんだん発揮されてきます。気軽に観ていってちょうだい。
そういう作品です。大悲劇も良いですが、こういう作品にも
味があります。というわけで暗い『夜叉綺想』の後にこれを
選びました。次回の本読みはまた日曜日に戻ります。10/29(日)!

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