10/4(水)『青頭巾』本読みWS 第1回 その②

2023年10月 4日 Posted in 中野WS『青頭巾』
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↑2015年の上演から。左が杉作(熊野晋也)で右がカラス(丸山正吾)。
写真は伏見行介さんです


今日は『青頭巾』序盤の話です。

舞台は花屋敷の前。
あの、私たちもお世話になってきた浅草花やしきのことです。
そこに集まるテキ屋たちのお話です。

舞台装置で大切なのはザクロの木が一本。
これが物語の核になりますが、それに触れるのはまだ先の話。
ザクロの木の陰から謎めいた青年がチラチラとこちらを覗いています。

彼は、後に杉作という名前だということが分かります。
杉作は浪人生で、訳あってここにきている。
その訳はまだ明かされません。
変わっているのは彼が寝巻きを着て、
腰の紐のところに棒を差していることです。
要するに、チャンバラごっこをする少年みたいな格好をしている。
浪人生といえばもう18〜19歳なのに。これはかなり変です。
この変なところがポイントです。

彼はどうやら、一人のテキ屋につきまとわれています。
醤油を薄めて売るカラスというテキ屋がやたらと杉作にご執心で、
商売柄口八丁のカラスは、気の弱い杉作になんのかんのと
声をかけ、丸め込み、杉作に親しげに振る舞います。

当の杉作は困惑しながらも、
ついついカラスのペースに巻き込まれ・・・
というのが『青頭巾』の始まりでした。

今後、次々と個性的なテキ屋があらわれるなかで、
物語の核心、杉作がどうしてこの場所に通い、ザクロの木を
気にしているか、ということが明らかになってきます。

次回は、そのテキ屋連中が登場します。10/8(日)に開催!

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