11/6(月)『青頭巾』本読みWS 第6回

2023年11月 6日 Posted in 中野WS『青頭巾』
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↑伐り株の上のウェディングケーキ。花やしき風の馬車装飾。
馬のかぶりものをはじめとした皆の衣裳。我が劇団ながら楽し気です
(写真:伏見行介)


昨晩は『青頭巾』本読みの第6回。
参加の皆さんの中には唐組『糸女郎』千秋楽に駆けつけて
欠席の方も何人か。その分、しっかりレポートして次週に繋ぎます。

物語進行にさまざまなトピックがあったので番号を振って説明すると、

(1)カバヤマの結婚式アレンジ
1幕で自殺した杉作の兄の元婚約者と新たに結婚しようとする
商社の同僚カバヤマは、なかなかに悪趣味な趣向を凝らします。
中野の深山閣で挙げるはずだった結婚式の会場を急遽変更、
この花やしき前で、杉作兄が首を吊った樹木を向こうににらんで
屋外セレモニーをやろうというのです。呆れる課長・牧村の
静止も振り切り、決行の様子。杉作兄がザクロ石の原石を
封じ込めたトランクの鍵を持つカバヤマは、そんな風にして
結婚相手に踏み絵を踏ませ、かつての仕事上の相棒に勝とうと
します。カバヤマのサディズムとマゾヒズムが炸裂する、
なかなかに味わい深い設定。

(2)カラス、牧村を圧倒
カバヤマの結婚式進行に呆れる牧村に取り入るカラス。
最初は下手に出ていたものの、国際チバ師協会や亡き杉作兄と
アフリカの高級ホテルで会っていたこと(これは真っ赤な嘘)を
チラつかせて牧村の信頼を勝ち得ると、途上国から安く買い叩いた
物を高く売りつける商社のやり口がテキ屋と同じであるのを説き、
牧村の尊敬を勝ち取る。そうして商社に入職し、お宝の入った
トランクに接近しようとするカラス。

(3)結婚式の馬車がやってくる
花やしき仕様なので、木馬に引かれたリアカーの即席馬車が
やってくる。カラスは一目散に花嫁の隣に座り、彼女をかきくどく。
カバヤマそっちのけで。そして、なぜか彼女の足元にある荷物を
嗅ぎつけてそれを持ち去ろうとすると、今度は花嫁がそれにしがみ
つく。そこから、花嫁の訴える謎のポショポショ合戦が始まる。

(4)ポショポショ合戦のてんまつ
ポショポショ言う花嫁の要望を汲み取ってカラスが全員に
ゲキを飛ばす。要するにポケットの中身を出せ!という要求。
みんながそれぞれの所持品を取り出すと、花嫁が欲しがったのは
カバヤマの持つトランクのキー。ここで牧村課長が異変に気づく。
同時に、口にガムテープを貼られた本物の花嫁が駆け込んでくる。
つまり、花嫁はニセモノで、オイチョカブが化けていたのだ。
ザクロ石の入ったトランクとキーの両方を手に入れ、逃げる
オイチョカブ。皆はそれを追う。

・・・という進行でした。
久々に振り返ってみて、皆で「ポショポショポショポショ」
ひたすら言うくだりは唐十郎にしか書けないな、と感心しました。
文字では面白さが伝わりにくい。けれども、実際に演じると
ほんとうに場が湧く。唐さんの軽演劇的なセンスがよく出た
シーンです。次回は11/12(日)!

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