4/10(月)『愛の乞食』本読みWS 番外篇レポート(中野)

2023年4月10日 Posted in ワークショップ Posted in 中野WS『愛の乞食』
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↑2019年1月の『ジョン・シルバー』公演。米澤がシルバー人形とともに語った

3月中旬から4月末までの予定で進めている『愛の乞食」本読み。
先週に1幕が終わったところで、一度、番外篇をやりました。
「一本足のシルバー」「小春」という名前が出てきたところで、
前段となる『ジョン・シルバー』シリーズをおさらいしようと考えました。

具体的には、下記の3本から抜粋して読み、紹介をしました。

①『巷談絵巻ジョン・シルバー』
傷痍軍人であるシルバーが復員し、小春との安穏な生活に入るも
それに飽き足らず、出奔するまで。小春がシルバーを探す旅に出るところ。

②『ジョン・シルバー』1幕中盤と2幕冒頭
シルバーを求めて遍歴する九十九里の海岸で小春が紳士と出会い、
紳士に見初められる。シルバー探しの相談に乗りながら、小春を口説く紳士。

③『続ジョン・シルバー』1幕2場
夜の喫茶ヴェロニカで、小春と紳士(役名は"ボーイ")がどんな夫婦生活を
送っているか。シルバーの身代わりをさせられ、常に屈辱と嫉妬に晒される
紳士と、シルバーを思いきれぬ小春の哀しみ。

という具合でした。

ちょっと乱暴ではありましたが、上記4箇所を抜粋して読み、
間に起きた出来事を解説していくと、『ジョン・シルバー』シリーズの
概要が掴めてきます。

考えてみれば、
小春は家出した夫シルバーを追いかけながらも彼を見つけることができない。
純白の義足を大切に持ちながらも、それに応えてはもらえない。
紳士は小春に惚れ込みながらも、小春の胸にはいつもシルバーがいて、
彼がつけ入る隙がまったく無い。そういう意味で、二人ともいつも一方通行の
"愛の乞食"であるわけです。

そして、当のシルバーもまた、実は忘れえぬ相手がいる・・・
というのが『ジョン・シルバー 愛の乞食』本篇の内容です。
それはまた、来週以降に実地に読みながら解いていきましょう。

また、次週以降は"朝日生命の田口"が小春と誰の間にできた子で
あるかを考えながら読み進めていきます。

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