10/22(日)風にテント 胸には拳銃(椎野)
2023年10月22日 Posted in 劇団員note
『風にテント 胸には拳銃』(唐十郎、1976年)
『廃墟と幻想の街』(山口猛、1980年)
状況劇場のパレスチナ・バングラデシュ公演紀行記です。
10月の気温の上下に完全に体調を壊した子供たちと共に
呆然と過ごしながら、パラパラとページを繰っていました。
唐さんの紀行文は非常に詩的、小説的に書かれていて、
山口猛さんの紀行文をサポートにしながら読まないと、
現実なのか、物語なのかよくわからなくなってしまいます。
それでも、年齢を重ねるということはなかなかいいもので、
なんの例えをしているのかわからなかった唐さんの文章が
こういうことを言ってるんだろうな、と分かるようになってきました。
常にヒリつき、やりきれない思いを抱えているコマンド達の
たわいない会話は、パレスチナ公演があった時から
約50年の歳月が過ぎていますが、どこも何も変わっていないのだと
想像するばかりです。
『俳優・大久保鷹という生き方』という講義録には
唐さんのパレスチナ公演を仕組み、
PFLP(パレスチナ解放人民戦線)のメンバーでもあった
足立正生監督の講義がおさめられており、
その舞台裏が語られています。
上記URLよりPDFがダウンロード可能です。容量大きいです。
椿昇さんが舞台美術を担った、パレスチナの演劇集団アルカサバ・シアターの
『壁〜占領下の物語Ⅱ』の観劇は2005年。
今更ながら、当時のプレスリリースに目を通しました。
パレスチナとイスラエルを隔てる壁が演出で
なんとも平和的にくるりくるくるとフォーメーションを変えるのですが、
当時は、よく動く壁だなぁ、くらいにしか思えてませんでした。
壁が動くってことに、どんな願いと希望がをこめられていたんだろう。
こうも世の中の関心がパレスチナに向いていると
当然私の脳内も勝手に動き出し、
youtubeチャンネルで企画された、
駐日イスラエル大使館と駐日パレスチナ大使館の主張を
小耳に挟みながら、子供用の雑炊を作る日常。
気がついたら、自分も食欲減退していて、関節痛もあり、
風邪をひいていたようだったけれど、復調してきました。
今日も空は青く晴れわたっています。
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