10/26(日)『盲導犬』公演の思い出(椎野)

2025年10月27日 Posted in 劇団員note
唐組が10/11に初日を迎え、『盲導犬』の公演をしています。
夏のような気候から急転直下の寒い雨の中、
テントや舞台の設営、そして本番を上演していると思うと、心が熱くなります。
春の旅公演で悪天候に出くわした話をテントで聞いた時は
「いやーきつかったです!」と言いながらアハハとたくましく笑い、
颯爽と舞台の準備をしている後ろ姿に惚れ惚れしました。

『盲導犬』を劇団唐ゼミ☆で上演したのは2004年。もう21年前です。
当時は稽古場に24時間いられたことをいいことに、稽古も小道具作りも
気がついたら夜を徹してやっていました。体力もあったし、今思えば贅沢です。

盲導犬の胴輪を小道具で作らなくてはならないのだけれど、
技術レベルが追いつかず、七転八倒し、
後輩含めて3人がかりで、夜10時頃に稽古を終えてから
あーでもないこーでもないと作って朝9時なってもできあがらず、
ただただ朝の光を背中に感じていたのを思い出します。

物語も、私の知識や人生経験では全く太刀打ちできず、
これはどういう意味なのだろうと、天井を見上げて途方に暮れたりしていました。
銀杏さん登場のシーン、難しかったなぁ。何でもない会話がものすごく難しい。

なので、2009年、唐組の『盲導犬』を見た時の衝撃は忘れられませんし、
2025年、長い時を経ていま上演されている『盲導犬』がどうやって
自分の目の前に立ち現れてくるのかも、想像するだにワクワクします。

角川文庫の『盲導犬』を片手に、心して鬼子母神様に向かいたいと思います。

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